ギジネス、就活生企業ランキング発表-安定志向続く、製造業躍進

内定6割の「冬の時代」から1年。2012年卒者の選ぶ企業とは

内定6割の「冬の時代」から1年。2012年卒者の選ぶ企業とは

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 就職支援や企業研修を手がけるギジネス(港区新橋1)は1月18日、2012年卒業予定者への志望企業調査による最新ランキングを発表した。集計対象は就職活動中の大学3年生で、調査期間は2010年4月1日~12月17日。

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 同ランキングは同社が2009年から実施しているもので、ウェブサイトでの「就職偏差値テスト」を基に大学3年生のデータを抽出・集計する。同テストは無料で利用でき、4分野100問の試験を受験すると、就職偏差値やテスト結果、志望企業の筆記試験突破判定、適応率などの結果が郵送される。

 最新ランキングのサンプル数は1万6,236人(男性=9,306人、女性=6,930人)で、うち文系=1万530人、理系5,706人。

 調査結果は以下の通り。( )内は昨年同時期の順位。総合1位=三菱商事(2位)、2位=全日本空輸(7位)。3位にはベネッセコーポレーション(17位)と三菱東京UFJ銀行(3位)が肩を並べた。昨年1位のソニーは10位に、同4位の三井物産は24位に降下した。また、2011年卒業者の採用を中止した日本航空は、昨年の48位からランキング外へと姿を消した。

 今回躍進が目立つのは製造業。日立製作所は昨年の23位から6位に、東芝は同32位から12位へ、本田技研工業も34位から14位へとそれぞれ上昇。京セラは、同84位から19位へと大きく浮上した。 そのほか、アクセンチュアが43位から17位へ、船井総合研究所が120位から23位と、コンサル2社のランクアップも際立った。

 男女別ランキングでも、総合ランキング同様堅実な企業が上位を占める。男性1位=三菱商事(2位)、2位=三菱東京UFJ銀行(5位)、3位=日立製作所(14位)。女性1位=全日本空輸(4位)、2位=ベネッセコーポレーション(5位)、3位=三菱商事(7位)。男女ともに総合商社は根強く人気をほこり、女性はサービスや教育などへの関心が高いことがうかがえる。

 文系1位=三菱商事(2位)、2位=全日本空輸(6位)、3位=三菱東京UFJ銀行(1位)。理系1位=日立製作所(4位)、2位=東芝(12位)、3位=ソニー(1位)。文系の傾向に大きな変化はなく、上位企業の順位が入れ替わるのみの推移となったが、理系では製造業が上位を独占した。

 2012 年新卒の就職活動は、「昨年の就職内定率過去最低(57.6%)などの報道を受け、スタートが早まった印象。周到な準備を進めていることが感じられる」と話すのはギジネスの園田雅江社長。「広告業界やマスコミなどを選択する学生が減っていることも今年の特徴。学生なりに志望企業や業界を慎重に考え、安定性などを考慮して選択しているように見受けられる」と分析する。

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