日本旅行「さよなら運転ツアー」最短1分で完売-「北陸」「能登」「500系のぞみ」

鉄道マニアの間で人気のボンネット型車両で、3月12日最後の定期走行を迎える「能登」

鉄道マニアの間で人気のボンネット型車両で、3月12日最後の定期走行を迎える「能登」

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 日本旅行(港区新橋2)が1月22日・29日から発売した2種の企画「さよなら運転ツアー」が、発売後最短1分で完売した。

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 内容は、2月末で運転を終了する「500系のぞみ」の最終運転日2月28日に乗車するツアー「500系のぞみファイナル!!」と、今年3月のJRダイヤ改正により定期運転を終了する寝台特急「北陸」と急行「能登」の最終運転日となる3月12日に発車するパケージツアー「寝台特急『北陸』、急行『能登』ファイナル!!」。それぞれホテルや車中泊、オリジナルグッズなどが付いたパッケージ。

 「500系のぞみ」は1997年に日本初の時速300キロメートル新幹線としてデビュー。その流線型のフォルムで絶大な人気を得たが、新型「N700系」の増備に伴い東京~博多間の運転を終了することになった。今後は8両編成でグリーン車を廃止した新大阪~博多間の「こだま」としての運行が中心となり、16両編成で走るのもこれが最後となる。

 「北陸」は1950(昭和25)年に上野から大阪まで上越線、北陸本線経由で運行する急行列車にその愛称が与えられ運行を開始。その後、上野~金沢間の列車となり、1975(昭和50)年3月、20系客車による寝台特急に格上げ。夜行列車全盛時代には、「走行距離が短いブルートレイン」として名をはせた。近年は夜行列車の利用が低迷する中での健闘が伝えられていたが、利用者減少の波には勝てず、車両の老朽化もあり廃止が決まった。

 1975(昭和50)年3月、「北陸」を補完する客車急行列車として上野~金沢間に誕生した「能登」は寝台車、座席車混成の14系客車への変更や座席夜行列車への変更で「北陸」との差別化が図られながら同区間、同時間帯の運行を行ってきたが、同日をもって「北陸」と同様に廃止。現在では貴重な、JR最後の「ボンネット型車両(489系)」として根強い人気を集めていたが、定期列車として走る姿を見られるのは最後となる。

 同社広報担当の矢嶋敏郎さんは「それぞれの電車が、マニアにとって違う価値を持つ」と話す。「鉄道マニアにとって廃止は大イベント。地道に走る姿が好きだと深く感情移入するため、友達がいなくなるような気持ちを感じる方が多いようだ」とも。

 「500系のぞみ」ツアーは発売後10分で、「北陸」「能登」ツアーは発売開始1分で完売した。

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