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虎ノ門ヒルズが独自システム開発に成功 「震災の見える化」図る

虎ノ門ヒルズ

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 虎ノ門ヒルズ(港区虎ノ門1)が現在、独自開発した「土地建物格付けシステム」で「震災の見える化」を図っている。運営は森ビル(港区)。

独自開発した「土地建物格付けシステム」のイメージ図

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 2014(平成26)年の開業以降、IoT技術による独自開発したシステムを用いながら、防災におけるさまざまな取り組みを実施してきた同施設。昨年3月には、バーチャル空間において訓練を実施できるシミュレーションツールを開発し、コロナ禍における「3密」回避のための新たな避難訓練を提案。昨年9月には「火災時初動訓練VRシミュレーター」を開発し、仮想空間においていつでもどこでも臨場感のある訓練が受けられることを可能とした。

 今年1月には、国立研究開発法人建築研究所の事業の一環として、「土地建物格付けシステム」の開発に成功。多数の地盤と建物に設置されたセンサーを通じて、震災発生時の揺れ特性に関する観測データを収集、分析、格付けすることで、都市全体の震災リスクを見える化および定量化することを可能とした。建て替えの適性判断もでき、耐震基準が建築基準法で50年と定められている中で、同システムによる揺れ性能が確認されれば、築年数の経過した建物でも継続使用が可能になるため、脱炭素社会の実現に向けた社会的要請にも対応できるという。

 同社災害対策室の細田隆さんは「これまでに培ってきた都市開発や都市運営のノウハウを生かしながら、最先端技術を活用した都市情報の統合および可視化することで、引き続き、安全・安心な都市づくりに貢献していきたい」と話す。

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