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浜離宮恩賜庭園で新春恒例イベント-高層ビルを飛び立つタカに注目集まる

鷹匠のタゴモリさんとアカオノヤスリの紅艶

鷹匠のタゴモリさんとアカオノヤスリの紅艶

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 浜離宮恩賜庭園(中央区浜離宮庭園1)と旧芝離宮恩賜庭園(港区海岸1)で1月2日・3日、恒例の新春イベントが行われた。

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 江戸時代、将軍の御鷹場(おたかば)だった浜離宮恩賜庭園では、諏訪流放鷹術(すわりゅうほうようじゅつ)保存会の鷹匠(たかじょう)らによる「諏訪流放鷹術」が行われた。園内にある鴨場(かもば)は徳川家10代・11代将軍によって整備されたもので、鴨場は1944(昭和19)年まで実際に使われていた。

 メーンイベントとなる「新春の空に鷹が舞う!放鷹術の実演」は、ここ数年ハヤブサやオオタカで実演されていたが、同庭園かいわいを縄張りとするカラスやトンビなどに追われ、鷹匠の元へ降り立つことができずにいた。今年はタカの中でも勇猛なアカオノスリの「紅艶(こうえん)」が挑戦した。

 しかし、電通本社ビルの屋上から飛び立った紅艶は、やはりカラスの群れに追われ、大きく旋回し姿を消してしまった。その日のうちには、鴨場で待つ鷹匠の元へ戻って来たが観客の前での鮮やかな着地とはいかなかった。

 鷹匠の田籠(タゴモリ)さんは「勇猛なアカオノヤスリもこの辺を縄張りにしているカラスやその他の鳥に囲まれてしまうと、すんなりと急降下することは難しい」と話す。同庭園のセンター長は「新春イベントは、毎年4000人以上の来場があり、7割は放鷹が目的のため、来年はさらに訓練を重ねて成功をつかみ取ってほしい」とアカオノスリの紅艶にエールを送った。

 両園内ではスイセンやツバキなどの冬の花々も少しずつ花を咲かせ始め、「雪吊り」「こも巻き」など冬支度を終えた木々の姿も見ることができる。浜離宮恩賜庭園では土・日・祝日の午前午後に各1回ずつ、旧芝離宮恩賜庭園では土・日の午後1回、無料の庭園ガイドも行う。

 開園時間は9時~17時(入園は16時30分まで)。浜離宮恩賜庭園の入園料は一般・中学生=300円、65歳以上=150円。旧芝離宮恩賜庭園は一般・中学生=150円、65歳以上=70円。いずれも小学生以下と都内在住・在学の中学生無料。

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