新橋三丁目交差点近くのたばこ店「にん仙本店」（港区新橋2）が3月5日、喫煙スペースを併設した店舗にリニューアルオープンした。

　同店は人形店、造花店などを経て、たばこ店を営んでいた老舗の店舗。昨年秋ごろから一時休業していた。今回のリニューアルは、店舗再開にあたり、年々喫煙可能な場所が減少することを受けて喫煙スペースを設けたもの。灰皿はスタンドタイプ。外装はコンテンポラリーなデザインに刷新された。

　新店舗は、元々在庫置き場だった部分を全天候型の喫煙所とした。歩道側と喫煙所内と両方からたばこを購入することができる。喫煙所の面積は15平方メートル前後で、定員20人ほど。2面をガラス張りとし、天井高を高くとることで開放感を演出する。天井にはパチンコ店と同等の換気力を持つ強力な空調システムを設置。複数の人が同時に喫煙しても「煙たくないはず」（同店広報担当者）。

　喫煙所併設に伴い、これまでビル入り口にあったたばこの自販機はドリンクの自販機に変更。缶コーヒーなどを飲みながら喫煙できるよう配慮した。同店の2軒隣のCD販売店「東京堂」の大谷芳弘社長は、「明るくなっていい」と歓迎する。愛煙家で、新橋界隈で事業を行う清原逸夫さんは、「このあたりで喫煙できる場所は桜田公園しかなかったのでありがたい。雨風もしのげる」と喜ぶ。

　広報担当者は「全天候型喫煙スペースを設けることで、愛煙家の方々にゆっくりたばこを楽しんでもらえるだけでなく、喫煙しない方々とも共存できるようになる。こういったスタイルのたばこ店が増えていくといいのでは」と話す。

　営業時間は、8時～22時（13時30分～14時30分は昼休みのため一時閉店）。土曜・日曜・祝日定休。