老舗蕎麦屋「虎ノ門砂場本店」、道路拡張のため仮店舗営業

明治創業の老舗蕎麦屋「虎ノ門砂場本店」が仮店舗営業中

明治創業の老舗蕎麦屋「虎ノ門砂場本店」が仮店舗営業中

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 明治創業の老舗そば店「虎ノ門砂場本店」(港区虎ノ門1)は5月初旬より、道路拡張に伴う工事のため仮店舗(港区虎ノ門1、TEL03-3501-9661)で営業を行っている。

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 一時閉店は、愛宕通りの道路拡張工事のため。現在地より建物をそのまま2メートル後方へ移動し、併せて耐震工事を行う。明治時代創業の同店は、大正10年に建てられた2階建ての木造建築。同店の隣は「マッカーサー道路」こと環状2 号線の予定地となっており「立体道路制度」を用いたビルが建設中。

 仮店舗は本店のほど近くにある。店鋪面積は、本店より約半分の19坪。1 階はテーブル席とカウンター、2階は小上がり席3卓とテーブル席で個室は設けていない。延べ床面積は38坪で、席数は50席。

 メニューは、旬の「じゅんさい蕎麦」(1,400円)、「空豆とゆり根の天種」(900円)をはじめ、「辛み蕎麦」(950円)、「そば汁粉」(550円)、「しらすのお好み焼き風」(750円)など68品。ドリンクメニューは「米川」(550円)、「そば湯割り蕎麦和尚」(650円)、「ほろ酔い」(650円)など29品をそろえる。客単価は昼=約1,000円、夜=約2,000円。

 個室や団体客が入れる広いフロアがないこともあり、仮店舗の収容人数は1日で150人~200人と本店の約半分。席数が少ないため予約は1日2テーブルまでしか受け付けていないという。

 同店5代目の稲垣社長は「東京都から再開発のため店舗移転の要請もあったが先祖から引き継いだ店を、次の世代にも渡したく現地での営業続行を決めた。建物も取り壊わさず、耐震工事を行った」と話す。また港区から寄せられる「店の建物を文化財に」という話には、「私どもはあくまでも蕎麦屋。ありがたい話だが現在はお断りしている」(同)とも。本店の営業再開予定は来年1月。

 営業時間は11時~20時(土曜=11時~15時)。日曜・祝日定休。

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