就職支援や企業研修を手がけるギジネス(港区新橋1)は11月20日、2010年就活生の志望先ランキング「2010年入社予定大学生志望企業調査」を発表した。集計対象は就職活動を開始した大学3年生で、調査期間は今年の4月1日~10月31日。
同社では2006年9月より、学生を対象に同社ウェブサイトで志望企業への入社確率を判定する「就職偏差値テスト」を実施している。ランキングは、同テストで得たデータから集計したもの。サンプル数は、4,353人(男性=2,377人、女性=1,976人)で、うち文系=3,313、理系1,040人。
調査結果は以下の通り。( )内は昨年の順位。総合ランキング(サンプル数4,353人)の1位=三菱東京UFJ銀行(3位)、2位=電通(2位)、3位=JTB(15位)。昨年1位の三菱商事は6位で、同2位・3位は左記のとおり。
男子1位=電通(2位)、2位=三菱東京UFJ銀行(3位)、ソニー(7位)。昨年1位の三菱商事は4位、同2位は今年度1位になった電通。女子1位=資生堂(9位)、2位=JTB(15位)、3位=三菱東京UFJ銀行(3位)。昨年1位の三菱商事は15位に、同2位の電通は7位、同3位は同様。
文系1位=三菱東京UFJ銀行(3位)、2位=JTB(15位)、3位=電通(2位)。昨年1位の三菱商事は5位に、同2位の電通は3位。 理系1位=ソニー(7位)、2位=トヨタ自動車(5位)、3位=味の素(19位)。昨年1位の三菱商事は9位、同2位の電通は4位、同3位=三菱東京UFJ銀行(5位)。
昨年度ベスト10入りしていた企業は順位の入れ替わりはあるものの、すべて20位以内にランクインし、大きな変化は見られなかった。時期的に就職活動を始めたばかりでもあり、「学生になじみのある企業や、テレビCMなどで目にすることの多い企業が上位に位置付けている」と同社は分析する。総合商社が3社ベストテン入りしたことに対しては、「例年人気の業界だが、就職活動初期段階からの躍進は注目に値する」と、業績好調な商社の伸びに着眼した。
メーカーではソニーとトヨタ自動車が相変わらずの人気で、サントリーや味の素など、食品も根強い支持が見られる。対称的に、昨年まで人気の高かった外資系金融機関やコンサルティング会社がサブプライム問題に起因する一連の金融危機を反映し、姿を消した。また、昨年同様ベンチャー企業の上位ランクインはなく、数年前に広がったベンチャー志向ブームは去ったと見られる。