虎ノ門ヒルズ13階のアトリウム「ADKセミナールーム」(港区虎ノ門1)で8月22日、子ども向けワークショップ「ADK未来ワークショップ」が開催された。主催は「アサツー ディ・ケイ」(港区)。
講師を務めたJAXAの第一宇宙技術部門GOSAT-2プロジェクトチーム開発員の稲岡和也さん
同ワークショップは、昨年夏に行われた子供向けイベント「キッズワークショップ」の第2弾。昨年は「ADKグローバルワークショップ」として知育工作絵本「アルファペット」を使ったワークショップを実施。今年は「地球の未来」をテーマにJAXAと国立環境研究所の協力の下、「地球温暖化」について考えた。
同社コーポレート・コミュニケーション室の中島香さんは「当社は『コンシューマー・アクティベーション・カンパニー』を目指し、広告業務をする中でたまった『ソリューション力』『クリエーティブなアイデアやデザイン』を使って社会貢献を行っている」と話す。同社はテレビアニメの企画制作にも携わってきたことから子どもたちとの接点が多く、「子どもたちの想像力を育み、未来を創造する人材を育てることも責務と捉え、子ども向けのワークショップを行っている」という。
当日はJAXAの開発員を招き、「人工衛星いぶきをつくろう!」「いぶきの観測データを分析しよう!」「地球のために、自分にできることを考えてみよう!」の3つのプログラムを用意。参加した子どもたちは、温暖化ガスの観測を行っているJAXAの観測人工衛星「いぶき」について学びながら、牛乳パックで「マイいぶき」を作った後、「いぶき」から送られてきたデータを基に二酸化炭素濃度の分布図を作り、2009年~2015年の二酸化炭素濃度を時系列で比較・分析を行った。
最後に「二酸化炭素を減らすために自分ができること」を考え、配布された「ミッション・シート」に記入し、燃料タンクに見立てたカプセルに入れ「マイいぶき」に格納した。
当日は9歳~10歳の男の子を中心に9歳~12歳の子どもたちが参加し、中にはJAXAのTシャツと帽子を身に着けて参加した子どももいた。人工衛星の模型や断熱素材の服に触れ、「将来JAXAに入りたい」と意気込む子もいた。
講師を務めたJAXA第一宇宙技術部門GOSAT-2プロジェクトチーム開発員の稲岡和也さんは「頑張って地球を見守っている『いぶき』のことを覚えていてほしい」と呼び掛けた。