新橋・烏森神社参道付近にワインバー「Kassi’s Bar」(港区新橋2、TEL 03-6206-1284)オープンして1カ月が過ぎた。
オープン日は12月14日。場所は烏森神社参道のわき道で、昭和中期の雰囲気が残る、新橋でも最もディープなエリアの1つ。小さな戸建店舗の2階で、人1人がかろうじて通ることのできる狭い階段を登る。店舗面積は7坪14席(うち、カウンター8席)。バーでは珍しい全席禁煙で、喫煙スペースは店舗外に設ける。
同店のマスターでオーナーの鹿志村勝也さんは、元大手メーカーのサラリーマン。「新宿ゴールデン街が好きでよく通った」というカオス好きで酒好き。同店をオープンするにあたり、新宿歌舞伎町やゴールデン街の日替わりバー、新橋のワインバーで働くなど、「修業」を重ねた。
酒好きが高じて地ビール作りや地酒作りにも通う。山梨・明野では、ワイン用のブドウ、シャルドネ種とメルロー種も栽培。「毎月1回、閉店後に寝ないで手入れに行く(笑)」。元々ビール党だったため、地ビール作りはプロ級。日本地ビール協会主催のコンテストで優勝した経歴を持つ。
店のコンセプトは「グラスワインがリーズナブルに飲める大人の隠れ家」。自分が飲みに行くことを想定した「顧客目線での経営が身上」といい、常時30種のグラスワインを480円~1,000円で用意する。ボトルは50種近く常備。赤・白数種類そろえるスパークリングワインもグラスでの注文が可能。取り扱う銘柄は世界各国から。そのほかのドリンクは「琥珀エビス」(680円)、「ヘネシーハイボール」(580円)など。
フードは380円から。「手作り鶏レバーペースト(バゲット付き)」(580円)、「大根と牛スジ赤ワイン煮」(580円)、「塩漬け豚バラのジューシー焼き」(680円)、バゲットピザ2種(各480円)、「シーフードペンネグラタン」(650円)、沖縄麩とスパムを使った「沖縄の海人パスタ」(850円)など、ワインに合う料理を多数用意する。
客層は男女半々で、30代~50代が中心。「新橋は最初に勤めた会社があった街。スタート地点に戻って来た」と鹿志村さん。「転職したあとも度々新橋に飲みに来ていた」という鹿志村さんは、今も店の営業が終わると毎晩夜の新橋に繰り出す現役の「お客」でもある。
「小さな店が好き。先々は同じようなロケーションで日本酒の店、焼酎の店、ビールの店をやりたい」と夢を抱く。「何年か後には蔵元経由で自作のワインも出せたら」とも。
営業時間は18時~24時。日曜・祝日定休。