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新橋に自家製十割そばの立ち食い店-元広告代理店営業マンが開く

オープン初日の「かんだ 冨そば」。

オープン初日の「かんだ 冨そば」。

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 新橋の柳通りに10月12日、自家製麺の十割そばを使用した立ち食いそば店「かんだ 冨そば」(港区新橋6、TEL 080-1133-8235)がオープンした。

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 同店オーナーの冨田基之さんは元広告代理店の営業マン。サラリーマン当時、「出先ではよく立ち食いそばに世話になった。ネットで頑張っている個人経営の立ち食いそば店を探しては食べ歩いた」というそば好き。店名は、「そばといえば神田。いつかは神田に店を持ちたい」という願いを込めた。

 脱サラを決めたのは、あるそば店で見かけた製麺機との出会い。「これなら自分の思い描いたそば屋が実現できると思った」という。「立ち食いそばは安いがおいしくない。無愛想で客とのコミュニケーションもない。老舗のそば店は高すぎる。そばはやせた土地でも育つ穀物で、本来は庶民の食べ物。もっとうまくて安いはず」と出店を決意した。

 場所はいろいろ見て回ったが、駅から少し離れたこの地と柳通りののんびりした風情に「ここだと思った」と冨田さん。角地で路面、明るい店内だが元倉庫だったため、厨房から用意した。「多くの人が店作りの思いに賛同してくれ、格安で提供してくれるなど助けられた。外装内装はお金をかけず、ほとんど手作り」という。そばの種類を十割にしたのは、「この製麺機だとおいしい十割そばが実現できるから」。

 コンセプトはラーメン店プラス立ち食いそば店。「対面でコミュニケーションができ、手際は立ち食いそばのもの。でもクオリティーは本物のそば。そのためには立ち食いにして人件費の少ない経営を行い、粉で仕入れられる自家製麺にして仕入れコストも抑えた。おいしいものを安く提供するために、お客さんには立ってもらうことで協力をお願いする」。

 メニューは、平打ち太麺の「かけそば」、乱切り麺の「もりそば」(以上330円)、平打ち太麺1.5人前の「田舎ざるそば(380円)、卵入り「海(うみ)盛りかき揚げそば」(530円)。トッピングは「玉子」(50円)、「わかめ」「きつね」(以上70円)、「かき揚げ」(120円)、「海盛りかき揚げ」(200円)。「大盛り」は100円追加、「W盛り」は190円追加、ネギと天かすは無料。そのほか、「いなり」(70円)、「おにぎり(サケ)」(100円)も用意する。

 同店は「うまいそばをがっつり食べたい。更科では物足りなく、街のそば屋で十割そばは食べられない。いつも不完全燃焼だった」という冨田さんの思いをすべて反映したもの。「かき揚げは大きくないと」という言葉どおり大きな「海盛りかき揚げ」は、エビ・タコ・ホタテが入った揚げたて。そばつゆは天然本ガツオと日高昆布でとる。

 カウンターはキッチンサイドと窓側に2つと広めにとった。売上目標は1日当たり100~200杯。「落ち着いたら17時~21時をそば飲み屋として営業したい。2店舗目も考えている。そしていつか神田に出店したい」とも。

 当面の営業時間は11時~18時。

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