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「夜の需要がなかった」-洋食エリーゼ新橋店が無念の撤退

洋食の名店の味が新橋でも食べられると、昼時は行列ができるほど盛況だったのだが(写真はオープン直前の同店)

洋食の名店の味が新橋でも食べられると、昼時は行列ができるほど盛況だったのだが(写真はオープン直前の同店)

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 ニュー新橋ビル(港区新橋2)4階に今年7月にオープンしたばかりの洋食店「洋食エリーゼ」が10月29日で閉店した。

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 撤退の理由は、「12時から13時のランチタイム以外ほとんど客が来なかったことによる大幅な赤字のため」(2代目店主の竹田雅之さん)。同店は行列のできる店として知られる四谷の洋食店「洋食エリーゼ」(新宿区)の支店だった。洋食エリーゼが支店を出すのは1986(昭和61)年に閉店した赤坂店以来ということもあり、当初は話題を集めた。

 ネット上では「おいしかったのに…」「まだ一度しか行っていないのに…」など、オープンして4カ月弱での早すぎる閉店を惜しむ声や、「なぜ?」という驚きの声が数多く見られる。中には、「目指していた全メニューの制覇がかなわなくなった」という人や、「閉店日までできるだけ食べたい」と足しげく通う人の姿もあった。

 新橋店では「おつまみメニュー」を展開するなど工夫を凝らしたが、「昼時以外、特に夜の需要が全くなかった。うちのような大衆向きの出店場所ではなかったのでは」と竹田さん。ランチの需要を見込み弁当も開発。ポスティングなども行って精力的にPRしたが、麻雀店からの利用があったのみだったという。

 竹田さんは「もう少し様子を見るべきだったのかもしれないが、会社的にそこまでの体力がなかった」と苦しい胸の内を明かす。「大きな損失を抱えたので、身を引き締めて四谷の本店運営に力を入れたい。また何年か後に別の場所に出店する可能性もあるが、今は会社の建て直しを図ることに徹する」。

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