立ち退きから8カ月、紳士服「ケントハウス」が新橋で再オープン

紳士服の老舗「ケントハウス新橋店」が装いも新たに再オープンした。

紳士服の老舗「ケントハウス新橋店」が装いも新たに再オープンした。

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 今年1月末に36年営業を続けた場所からの撤退を余儀なくされた紳士服専門店「ケントハウス新橋店」(TEL 03-3289-1750)が9月29日、再オープンを果たした。場所は新橋駅前ビル1号館1階(港区新橋2)で、オムライスが有名だったが2月に閉店した「OGAWAKEN CAFE」跡。

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 長きにわたりウィング新橋のテナントとして営業し、売り上げも良かった同店の閉店。その裏には、JR新橋駅の改修工事に伴う構内テナントの一掃が関係していた。同構内で55年営業していたスーパーマーケット「けいきゅう新橋店」が立ち退きとなり、代替えとして小型スーパーマーケット「もとまちユニオンby京急ストア」をケントハウス新橋店のあった場所へ出店という流れの一環。

 そのケントハウスが再び新橋に帰って来た。7月に急きょ話が決まり、突貫工事を行った。面積は25坪と、57坪あった旧店の半分以下になったが、「天井が高いので狭さをあまり感じない」と取締役部長の宮澤達也さん。立地も駅前の路面店となり、新たな顧客開拓へも期待を寄せる。

 再オープンにあたり、同店は常連客らに案内状を送付。オープン当日にはかつての常連客が大勢訪れたという。宮澤さんは「皆さん、『良かった』『うれしいよ』と喜んでくれた。新橋店が閉店してからは八重洲店に通っていたという方も『やはり新橋が安心する』と言ってくれ、本当にありがたい」と笑顔を見せる。

 旧店に勤めていたスタッフは三田店・八重洲店に分散、過剰雇用でしのいでいたという。そのスタッフらも新橋店に復帰した。店長は三田店から10年ぶりに新橋店へ戻って来たという市角仁さん。新橋店は何十年も通う常連客がおり、「お客さまが覚えていてくれた」と感激する。

 宮澤さんは「閉店からずっと物件を探してきたが、新橋は狭いか広すぎるかが多く、なかなかいいところが見つからなかった。閉店から8カ月で再オープンできて本当に良かった」と胸をなでおろす。「時代の変化とともにケントハウスも変化していかなければいけない」と戒めながら、「今後もそうした努力を続け、サラリーマンの味方として1番の紳士服店になりたい」と意欲を燃やす。

 同店では開店を記念し、オリジナルハンカチを進呈するほか、10月15日まで記念セールを行う。

 営業時間は10~20時。

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