紳士服「ケントハウス新橋店」、36年の歴史に幕-京急との契約終了で

1月31日で閉店するウィング新橋のケントハウス1号店。スタッフも常連客も閉店にショックを隠せない

1月31日で閉店するウィング新橋のケントハウス1号店。スタッフも常連客も閉店にショックを隠せない

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 新橋駅地下街「京急ショッピングプラザ ウィング新橋」(港区新橋2)に出店する紳士服専門店「ケントハウス ウィング新橋店」が1月31日で閉店する。同店はケントハウスの1号店として、1973(昭和48)年より同所で営業を続けてきた。

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 ケントハウスはアパレル事業を展開するサンマール(新橋2)のオリジナルブランド。高品質・低価格のブリティッシュトラッドをコンセプトに、イギリス・イタリア・日本の生地を使い、スーツを含めた商品の仕立ては日本製にこだわる。スーツの価格帯は3万9,900円~5万7,750円で、ターゲットは30代後半~の中堅クラス以上のビジネスマン。

 閉店理由は、ウィング新橋を運営する京急ショッピングセンターとの契約終了のため。サンマール取締役部長・宮澤達也さんは「当店は3つあるケントハウス店の中で57坪と最も広く、売り上げも1番。何とか存続したかった」と無念さを隠せない。今後の新天地も決まっておらず、利用客には八重洲店と三田店を案内しているという。

 「大阪から出張の度に来店してくれる人や、学生時代から何十年も通い続けている人もいる。常連客からは『これからどうすればいいのか』という声も聞かれる」という。宮澤さんは入社25年。「本当に残念。店長を含めた7人のスタッフも皆、寂しさに包まれている。最終日にはみんなと新橋で慰労会をするつもり」と悲しみを振り切るように話した。

 同店では現在、閉店セールを行っている。1月17日からは「完全閉店カウントダウンセール」として、「最終処分価格」での販売を行う。「もう既にかなりの商品が売れた。でも足りなくなったら商品を投入するのでどんどん来てほしい。閉店を聞きつけて来店してくれる人もいる。お客さんには感謝の気持ちでいっぱい」と宮澤さん。

 契約満了までに移転先は見つからなかったが、今後再オープンへの希望は捨てていない。「なかなか条件に合うところがないが、できれば出発地点である新橋でやりたい」との思いも。同店が撤退した跡地は3月下旬以降、何らかの店舗になる予定。

 営業時間10時~21時。

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