老舗「ちゃんこ両国」、新橋で営業再開-烏森神社の茶屋とコラボ

新橋に復活した「ちゃんこ両国」。烏森神社の「清めの塩」を使用した「開運塩ちゃんこ」(=写真)も新メニューとして加わった

新橋に復活した「ちゃんこ両国」。烏森神社の「清めの塩」を使用した「開運塩ちゃんこ」(=写真)も新メニューとして加わった

  • 0

  •  

 多くの常連客に惜しまれながら2年前に閉店した新橋の老舗ちゃんこ店「ちゃんこ両国」が10月20日、新橋で営業を再開した。新店舗は烏森神社参道にある茶屋「色ごよみ」(港区新橋2、TEL 03-6273-3677)で営業する。

[広告]

 同店は初代店主が力士だったことから終戦直後に向島で開店。「戦後1年間はGHQによって国技館が接収、武道禁止策も敷かれ相撲ができなかった。職業である相撲ができないため、店を始めた」(2代目店主・大場富美夫さん)という。その後1960(昭和35)年に新橋2丁目に移転。以降、入居していたビルが老朽化で建て直すことになるまで47年営業を続けた。

 多くの常連客に惜しまれながら2007年9月に閉店した同店は翌年4月、荻窪で「荻窪両国」として新たに営業を始めた。「ちゃんこ両国」の味を求め、遠く荻窪まで足を運ぶ常連客もいたという。立地の違いもあり、「荻窪両国」は今年9月中華料理店「紫紺杜(しこんず)」に業態転換。同時に「ちゃんこ両国」は「両国別館」として新橋に戻ってきた。

 店舗は6.8坪、1階=20席、2階=12席と小さく、厨房も狭いため、メニューは以前の4分の1ほどに絞った。ちゃんこメニューは「横綱ちゃんこ鍋」(3,000円/1人前)と、清めの塩を使用した「開運塩ちゃんこ鍋」(同)の2種。「開運塩ちゃんこ鍋」は新店舗と「色ごよみ」とのコラボメニュー。

 「横綱ちゃんこ鍋」は水炊きで、鍋の中央に置かれた熱い特性の濃厚なカツオ節ダレで食べる。以前はガスコンロを使用していたが、新店舗ではIHヒーターに。鍋もIH対応のものに変えた。旧店舗の調理師だった店長の安達さんは「温まり方が違うため、タレもIH用に調整した」と話す。

 「旧店舗で定評があった」(大場さん)という鮮度のよい馬刺しも復活。「ロース」(1,800円)、「もも」(1,600円)、「赤身」(1,500円)、「たてがみ」(1,200円)をそろえる。ドリンクは生ビール、サワー(各600円)から、1991年の「ロマネコンティ」(120万円・3日前までに要予約)まで幅広く用意。日本酒の種類も多く、1合600円のものから4合22,000円の「十四代 熟成大吟醸」まで常備する。

 「新橋に2年いなかったため、連絡がつかなくなった常連客もいてあまり案内状が出せなかった。それでもインターネットなどで再開したのを知り、多くの人が来てくれている」と大場さん。今後については、「まずこの店を成功させ、それから2店舗目を出したい」と意欲をみせる。

 営業時間は、「色ごよみ」=11時30分~22時、「両国別館」=17時~22時。日曜定休。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース