ホテルオークラ東京(港区虎ノ門2、TEL 03-3582-0111)で12月24日・25日、松任谷正隆さんの演出によるクリスマスイベント「Silent Christmas~Wishes for you~」が開かされた。
同イベントは、同ホテル開業50周年特別企画の最終章。音楽プロデューサーの松任谷さんとコラボした特別イベントは、松任谷由実さんの初のディナーショーとして話題を呼んだ「Real Dinner Show 時間の旅」、同ホテルの総料理長3人が登場した音楽と料理のショー「THE 料理 SHOW」に続く第3弾となる。
今年のクリスマスの総合テーマは「Graceful」。そのクライマックスとなるイブとクリスマス当日に今回のイベントが行われた。「誰もが体験したことのないホテルのクリスマスパーティー」をコンセプトに、ホテル最大の宴会場を使用。エントランスには本物の木々でしつらえた森を演出。ステージは中央に設けるなど、細部にわたって空間にこだわったという。
ステージは1日目がバイオリニストの宮本笑里さん、一青窈さん、元ちとせさん、NOKKOさん、松任谷由実さん、DEUT GOSPEL CHOIR。2日目は、NOKKOさんに代わって平原綾香さんが加わった。「大切な人へありがとうを言う日に」という言葉で始まったショーは、牧師の言葉や祈りなどを織り交ぜながら音楽とともに進行。ゴスペルが披露された後、ディナーが始まった。
善養寺明総料理長が試行錯誤したというメニューは、「家庭的な雰囲気とクラシックでありながら現代的な料理を目指した」という5品。音楽は宮本さんの「チャルダッシュ」「アヴェ・マリア」からスタート。各ボーカリストは過去のヒット曲からクリスマスや大切な人を思う内容の3曲を熱唱した。演奏の前に、おのおのが語った幼少期のクリスマスの思い出話では、そっと目頭を押さえる観客の姿も見られた。
各テーブルには大切な人へのメッセージカードが置かれ、参加者が自由に記入。「すてきなディナーショーをプレゼントしてくれてありがとう。でもあなたの存在が私にとっての最大のプレゼント」など、司会者によって読み上げられたメッセージが会場を感動させた。最後のコーヒーの提供と共に松任谷由実さんが登場。「やさしさに包まれたなら」「守ってあげたい」を歌い上げ、最後の「恋人はサンタクロース」では往年のファンらを中心に歓声が上がるなど盛り上がりを見せた。
同ショーの参加者は各日400人。チケットは4万4,000円で、宿泊付きプランが20万円(スイートと22万円(ジュニアスイート)。いずれのチケットも短時間で完売した。参加者からは「素晴らしい演出」「サプライズが繰り広げられ楽しめた」などの声が上がった。