就職支援や企業研修を手がけるギジネス(港区新橋1)は2月17日、2010年新卒の志望企業調査より直近2カ月の最新ランキングと年間ランキング(調査期間=2008年4月1日~2月15日)を発表した。集計対象は就職活動を開始した大学3年生。
同ランキングは自社ウェブサイトで実施する「就職偏差値テスト」を基に集計したもの。テストは4分野100問の試験を同サイト上で受験するもので、受験後ユーザーが属性と志望企業5社を選択すると就職偏差値やテスト結果、志望企業の筆記試験突破判定、その業界への適応率などの結果が郵送される。利用は無料。
最新ランキングのサンプル数は11,217人(男性=6,789人、女性=4,428人)で、うち文系=7,032、理系4,185 人。年間ランキングは18,240人(男性=10,578人、女性=7,662人)で、うち文系=11,997人、理系6,243人。
最新ランキングの調査結果は以下の通り。( )内は前回(昨年12月15日発表)の順位。総合1位=三井物産(18位)、2位=三菱商事(5位)、3位=東京海上日動火災保険(25位)。前回1位の三菱東京UFJ銀行は12位に、同2位のソニーは6位、3位の電通は10位に降下。安定人気の大手商社が1位・2位、8位にランクインした。
変動が目立ったのは火災保険会社と出版社で、火災保険会社は東京海上日動火災保険のほか三井住友海上火災保険が85位から14位へ、出版社では角川書店が53位から12位へ、集英社が36位から14位へ、それぞれ急上昇した。
男子1位=三井物産(14位)、2位=三菱商事(4位)、3位=NTTドコモ(5位)。前回3位の三菱東京UFJ銀行は11位に、同6位のトヨタ自動車は18位にそれぞれ降下。女子1位=東京海上日動火災保険(15位)、2位=丸紅(14位)と三井住友海上火災(62位)が並んだ。前回1位の資生堂は14位へ、同3位の三菱東京UFJ銀行は19位へ降下するなど全般的に激しく入れ替わった。
文系1位=東京海上日動火災保険(16位)、2位=三井物産(12位)、3位=丸紅(8位)。理系1位=三井物産(81位)、2位=三菱商事(14位)、3位=NTTドコモ(2位)。
年間ランキングの総合1位=ソニー、2位=NTTドコモ、3位=日立製作所。男子1位=ソニー、2位=三菱東京UFJ銀行、3位=NTTドコモ。女子1位=資生堂、2位=JTB、3位=ベネッセコーポレーション。文系1位=三菱東京UFJ銀行、2位=丸紅、3位=JTB。理系1位=ソニー、2位=NTTドコモ、3位=日立製作所。
今年の特徴は、「ベンチャーや外資系企業は軒並み姿を消したのと、大学3年生の前倒し受験が目立つようになったこと」(同社の園田雅江社長)。前回から順位が大きく入れ替わったことについては、「春ごろには知名度の高い企業を志望先に挙げていた学生も、就職活動の過渡期に入ると現実に即した企業へと変更するため」(同)と分析する。