新橋の新潟へぎそば店が移転-建物の老朽化でビル閉鎖、虎の門で再開

移転で変わったことは?との問いに、店主の高橋さんは「以前より店舗が明るくなり、人が多く活気がある」と答えた

移転で変わったことは?との問いに、店主の高橋さんは「以前より店舗が明るくなり、人が多く活気がある」と答えた

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 西新橋で13年間、新潟県小千谷市の名物「へぎそば」と越後料理を提供してきた「木の実」(西新橋1)が昨年12月26日で閉店、店舗を虎の門1丁目に移して1月13日に営業を再開した。場所はアーバン虎の門ビル1階(TEL 03-3504-0697)。

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 移転の理由は建物の老朽化によるビルの閉鎖。新店舗の店舗面積は20.5坪、席数は48席。以前はイタリアンレストランだったという店内を大幅に改装し、木目を生かした和風の内装に仕上げた。大テーブルは以前の店舗で使用していたものの天板部分を再利用し、脚を頑丈に作り直したという。

 同店は新潟で昭和40年代に創業したへぎそば店「須坂屋」の姉妹店として13年前にオープンした。当初は須坂屋の主人が新橋まで出向いていたが、8年目に親せき筋にあたる現店長の高橋潤次さんに交代。「それまでそばを作った経験がなかった」という高橋さんだが、自身の退職やもともとそばが好きだったこと、両親がかつてそば店を営んでいたこともあり、心を決めたという。「子どものころのぼんやりした記憶だが、母が私を背負ってそばをゆで上げていたのを覚えている。だからそばを作ることは自然なことに思え、修行も苦にならなかった」といい、以来店を切り盛りしてきた。

 看板メニューの「へぎそば」は、「へぎ(片木)」という器に盛りつけることからそう呼ばれるようになった小千谷市の名物。ふのりをつなぎに使うのが特徴で、ツルツルとした滑らかなのどごしが「酒の後にぴったり」(同)だという。

 メニューは、「へぎそば(大)」(約3人分、3,300円)、「へぎそば(中)」(約2人分、2,100円)、「手振りそば」(「へぎそば」の1人前。1,200円)、「花巻そば(大)海苔付」(3,550円)、「花巻そば(中)海苔付」(2,350円)、「花手振りそば(大)海苔付」(1,400円)など。「天ぷらそば」(990円)など温かいそばも。ドリンクは、東京では手に入りにくいという「景虎 純米吟醸」(950円)や「〆張 純」(950円)など新潟の地酒を中心にそろえる。

 また一品料理では、サトイモと鶏肉、ニンジン、ゴボウ、油揚げなどを四角く切って煮た郷土料理「新潟のっぺ」(840円)や、栃尾市の名物「栃尾の油揚(ジャンボ)」(630円)も用意する。一般のものに比べて2倍ほどの大きさと厚みがある油揚げに、刻みネギや要望により納豆をはさんで提供するこのメニューは「一番人気」(同)。

 再開時には前店舗からの常連客も多く訪れたといい、高橋さんは「閉店から間をほとんど空けずの開店で大変だったが、ビル閉鎖で店じまいするところも多い中、うちは運が良かった。なじみのお客さんも新店舗に来てくれてうれしい」と感慨を口にする。

 営業時間は、平日=昼11時~14時、夜17時~23時、土曜=11時~14時。日曜・祝日定休。

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