虎ノ門エリアで現在、「次世代技術でまちを観察する」をテーマに「新虎通り周辺エリアの未来を考える社会実験『トイ』」が行われている。
AIデータ解析事業を行う企業「クウジット」(港区)、「街のコトづくり活動」を行う企業「グー・チョキ・パートナーズ」(同区)、虎ノ門のまちづくり団体「COME ON!! 虎ノ門製作委員会」(同区)が中心となって進めているプロジェクトの一環。イベントなどを通じて虎ノ門エリアでの働く場や暮らし、街への関わり方について問い直していく目的で行っている。
第1回は昨年11月中旬から今年2月下旬にかけて行った。街のにぎわいを計測する目的で、新橋と虎ノ門を結ぶ新虎通り沿道の歩行者量や人流をIoTデータ解析技術で観測した。計測に使われたセンサー機器「DF.sensor」は、スマートフォンなどのWi-Fi端末機器から発せられる電波を観測することができる。
同プロジェクトでは、「DF.sensor」を新虎通り沿道の施設と飲食店「GOOD MORNING」「CAFE&GRILL」「Sanmi」「新虎小屋」「THE CORE KITCHEN/SPACE」「TENTOSHI」の5店に設置。その結果、5店共通で平日は12時前後にもっとも人の流れが多くなっていることが分かった。
「南桜公園」にも「DF.sensor」を設置し、平日は、12時~13時、19時~20時、22時~23時、休日は18時~19時に人の流れが増えていることが分かった。
プロジェクトメンバーの塩野崎敦さんは「さまざまな街活動を推進するに当って、手法の検討や効果測定を行う基礎データはとても重要となる」と話す。参加店「THE CORE KITCHEN/SPACE」の藤田店長は「計測器のおかげで、この人通りの何パーセントの方に来ていただいているんだなと実感できるようになった。 これからもコアが街に人を集める起点(計測数値を上げられるように)となるように魅力を発信し続けていきたい」意気込む。