新橋の居酒屋「BOX」(港区新橋2、TEL 03-3571-6020)で現在、自然写真家の関戸紀倫さんによる写真展が行われている。
ダイバーが集まることで知られる同店。
2015年から自然写真家として活動する関戸さんは、もともとダイビングインストラクターとして活躍しており、「地球にはこんなに美しい海があるということを水中でガイドをしながら伝えていくのが好きだった」という。
2014年、オーストラリアでダイビングインストラクターの仕事を終えた後、3カ月かけて同国の海岸線を一周。「この絶景をもっともっといろんな人に見てもらいこの美しい地球をみんなで守っていきたい」との思いから、帰国後、水中だけでなく陸の写真も撮る「自然写真家」という肩書で活動するようになったという。
2015年、ニコンプラザ新宿のフォトスクエアで「オーストラリア自然の造形」をテーマに展示会を開いたことがある関戸さんは今回、写真家になると決意をした頃から世話になっているという同店ママの伊藤久海子さんの呼び掛けで、同店でも展示会を開くことになった。
同展では「世界一幸せな国」をテーマに、バヌアツ諸島で撮影した写真を並べる。水中写真や、陸上の自然を捉えたもの、火山の噴火や地元の子どもたち、第二次世界大戦で沈んだ沈没船などの写真を展示する。
5月1日は、同店で関戸さんによるトークショーが行われた。参加したフリーダイバーの30代女性は「紀倫さんが切り取った写真に触れ、まだ見たことのないバヌアツを旅したような気分になった。撮影時の話も写真を見ながら聞くことができ、旅に出たくなった」と話す。
関戸さんは「バヌアツ共和国は、僕が初めて訪れた島。ここに来るまでは『幸せ』とは何か、自分では分かっているつもりだったが、この島に来て、暖かい人々と出会い、手付かずの自然に触れて、この島の人々はなんて幸せなのだろう、と感じさせてくれた。そんな世界を少しでも皆さんと共有できれば」と話す。
今月31日まで。