虎ノ門にあるイタリアン「Hungry Tiger(ハングリー タイガー)」(港区虎ノ門1、TEL 03-3591-7081)が今年、オープン50周年を迎えた。
同店は、現在の店長である伊賀元彦さんの父親が1967(昭和42)年に開業し、2012年4月に現在の場所に移転している。オープン当初から虎ノ門に店を構えていたことと、創業者である父親が寅(とら)年生まれで大食いであったことから「ハングリー タイガー」という名前が付いたという。
伊賀さんが最も印象に残っている出来事は2012年の移転で、「それまでは父親の店を受け継いだという感覚だったが、この時改めて自分の店という意識を感じさせられた」という。同時に、店内の雰囲気を少し変え、もともと客の8~9割が男性だったのが、女性が2~3割になるなど、客層にも変化があったという。
「20年ぶりに来たお客さんから『変わらないね』と言われるほど、50年間を変えずにやってきたのは『味』」という中、「看板メニュー」には変化があった。オープン当初の看板メニューはオイルベースの白い「ペスカトーレ」だったが、15年ほど前からカルボナーラ風パスタ「ダニエル」(以上1,050円)を食べた客がブログなどで紹介し、いつの間にか同メニューが看板メニューになっていたという。
「多くのお客さんが同メニューを注文する中、20年以上前から通う常連のお客さんは、今でも白いペスカトーレを注文してくれるので、その違いが面白い」と伊賀さん。
「2世代で通ってくれている方も多く、当時子どもだった人が、今度は親として店に来てくれることもある。今後もそれが繰り返されていく店になれば」とも。
営業時間は、ランチ=11時30分~15時(土曜は15時30分まで)、ディナー=17時30分~23時(同17時~20時)。日曜・祝日定休。