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西新橋のラーメン店「元楽」が一時休業 入居するビルの老朽化で

休業を知らせる貼り紙を覗き込む人の姿も見られた

休業を知らせる貼り紙を覗き込む人の姿も見られた

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 西新橋1丁目交差点近くにあるラーメン店「虎ノ門 元楽」が3月11日、16年続いた同地での営業を終えた。

券売機に貼られた休業を知らせる貼り紙

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 同店は1999年12月に「蔵前 元楽」からののれん分けで開業。豚骨、魚介、野菜などからスープを取り、スープが見えなくなるほど背脂を振りかけるラーメンが特長。こってりした見た目だが、しつこさを感じさせないよう工夫してきたという。店舗面積は約14坪、席数はカウンター9席、テーブル4席。

 休業は、入居するビルの老朽化、耐震工事などに伴い、移転を余儀なくされたことがきっかけ。1年以上前に工事の知らせがあり、当初は1年程度あれば次の物件が見つかるだろうと楽観していたが、休日などを利用して新橋周辺で条件に見合った物件を探すと、予想以上に難しく、契約期限を迎えたという。

 メニューはしょうゆベースの「元ラーメン」(780円)、「元チャーシューメン」(980円)、塩味ベースの「楽ラーメン」(780円)、「楽チャーシューメン」(980円)、汁なし麺の「油そば」(780円)など。いずれも「大盛り」は100円増し。そのほか、「豚飯」(400円)、「ライス」(100円)、「ビール」(中瓶500円)、「レモンハイ」(400円)など。

 店主の冨澤良平さんは「朝は6時に店に入り、仕込みを始め、夜は終電に駆け込む生活を16年以上続けてきた。修業時代を含めると、20年近く体を酷使してきた。体力的にも厳しく、正直これを機に辞めようと考えたが、常連客をはじめ、想像以上に多くの人から声を掛けてもらい、続けてほしいと励まされた。驚きとともにうれしさを感じ、営業を続けることを決めた」と話す。「移転先はまだ決まっていないが、話を進めている所もある。期待に応えるためにも早々に再開したい」と意気込む。

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