新橋「ゆかた美人」グランプリは音大生に-ニューハーフ候補者も善戦

左から、準グランプリの大岡さん、グランプリの坂井さん、ダブル受賞の栄冠を手にした皐月さん

左から、準グランプリの大岡さん、グランプリの坂井さん、ダブル受賞の栄冠を手にした皐月さん

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 「新橋こいち祭」で7月24日夜、「ゆかた美人コンテスト」の最終選考公開審査が行われた。男性やニューハーフが最終選考に残るなど、今年は例年以上の接戦となり審査員を悩ませた。

ダブル受賞の栄冠を手にした皐月あゆみさん

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 19時30分から始まった公開審査には日程の合わなかった1人を除く9人の候補者が参加。同イベントのファンや各候補者の応援団などを含む数百人の見物客がSL広場のステージ前に集まり、同祭のフィナーレを盛り上げた。

 グランプリに輝いたのは世田谷区在住の音大生・坂井香さん(19)。名前を呼ばれると、一瞬驚いた表情を見せ、その後はうれしさに泣き崩れた。坂井さんには賞金20万円と副賞のハワイペア旅行などが授与された。「コンテストに応募した本当の理由は、両親へハワイ旅行をプレゼントしたかったから。自信もなかったし、プレッシャーも感じていた。終わってほっとしている」と坂井さん。

 審査員でハクビ京都きもの学院副の長澤美和子副院長は「清潔感・清涼感がある。浴衣の柄に合わせて髪に付けた生花も若々しくてすてき」と評価した。舞台の袖でコンテストを見守っていた坂井さんの母も娘の気持ちを知って涙を流し、会場は親孝行の美談に拍手が沸いた。

 準グランプリには第一ホテル東京(新橋1)に勤務する大岡万里子さん(23)が選ばれた。大岡さんは母と祖母が見立てたというシックな浴衣に「博多っ子」らしく博多帯。「お祭りが大好き。浴衣はお祭りがある度に着ている」といい、着なれた姿が印象的だった。

 審査員特別賞と、新設された新橋ねっと賞にはニューハーフの皐月あゆみさん(27)が二重に受賞。新橋ねっと賞は7月1日から開催されていたウェブ投票によるもの。新橋で飲食店を経営する皐月さんが壇上に登場すると、常連客などと思われる大勢の応援団から声援が上がった。審査員で資生堂化粧品販売の藤井康代さんは「色白でうなじがとてもきれい」と絶賛。美しさの秘訣は「いつも笑顔にしてくれる皆さんのおかげ」(皐月さん)という。

 接戦の末、惜しくも受賞を逃した「白一点」の市川義人さん(21)は「今日は男性代表のつもりで来た」と話す。高校時代から着始めたという浴衣も、一般的な「貝の口結び」ではなく、着崩れしにくいという「片ばさみ」で決めた。「車の運転にも向いている、お勧めの結び方。日本人である以上、和服は一番似合うはず」と浴衣着用を推奨。同祭実行委員長の越村良久さんは「10年ぶりの男性候補者。本当にうれしい」と喜びを表した。

 グランプリと準グランプリ受賞者は今後、新橋に関するさまざまな行事やイベントに協力する予定。

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