日本トイレ研究所(港区虎ノ門1)は、同研究所が2月から行うキャンペーン「トイレに、愛を。」にトイレ施設を提供できるトイレオーナーを募集している。募集対象は不特定多数の人が利用する公共施設や商業施設のトイレ約1,000ブース。
同キャンペーンは、トイレ利用者にトイレットペーパーや水を大切にし、トイレ施設をきれいに使用することを呼びかけるもの。昨年12月にも新宿高島屋(渋谷区)とラスカ平塚(神奈川県平塚市)のトイレ数カ所で2週間にわたり実施され、トイレットペーパー使用量が13~20%削減されるなどの成果を上げた。その成果を踏まえ、来月よりキャンペーンを全国規模へと広げる。
前回は対象トイレ施設の個室にキャンペーンステッカーを貼り、「トイレの詩」やトイレットペーパーをモチーフにした写真作品「トイレアート」を設置。施設によっては洗面台や個室外部にも「トイレアート」を展示した。同時に行われたトイレットペーパー使用量の調査は、各個室ドアにはカウンターが設け、ドアの開閉数と1日のトイレットペーパーの消費量から算出。調査には各施設の担当者が協力したという。
今回のキャンペーンでは、A4サイズ程度の「トイレの詩」3種のシールを個室などに貼り出す予定。シールははく離可能なもので、シールは無料。キャンペーン実施期間は2月中旬~3月中旬の約1カ月で、トイレットペーパー使用量調査は行わない。参加希望のトイレオーナーには、トイレをきれいに維持する努力していることや、キャンペーン公式サイトで施設名・場所などの情報を公表できることなどが求められる。応募締切りは1月25日。
同研究所の加藤篤所長は「キャンペーンを通じて、きれいなトイレのネットワークをつくりたい。トイレを大切にしている多くの施設のオーナーの方々に参加してもらうと同時に、一般の方々にすてきなトイレのある施設を紹介していければ。トイレを大切にしている施設は、きっとサービスも『おもてなし』も一流のはず」と話す。
日本トイレ研究所は日本トイレ協会(港区)の事業部として昨年7月に発足。「すべての人にきれいなトイレを」という理念の下、国内外のトイレ環境と衛生意識の向上に努めている。