こなき爺、新橋のアンテナショップでアルバイト-妖怪活動の合間に

「素顔は内緒」とのことで、この日は特別にこなき爺で勤務。客らは皆驚愕するが、親切な対応にすぐ和やかな雰囲気に。

「素顔は内緒」とのことで、この日は特別にこなき爺で勤務。客らは皆驚愕するが、親切な対応にすぐ和やかな雰囲気に。

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 鳥取県境港市で行われた「妖怪そっくりコンテスト」初代優勝者のこなき爺こと「こなきG」さんが、10月から同県アンテナショップ「食のみやこ鳥取プラザ」(港区新橋2)に勤務していることが判明した。就労は妖怪活動の合間に行っているという。

こなき爺の「妖怪チャーハン」レシピ(関連画像)

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 鳥取県境港市は漫画「ゲゲゲの鬼太郎」の作者・水木しげるさんの出身地。妖怪列車が走ったり、公式妖怪検定が行われたりと、同市を中心に県全体で妖怪とのコラボレーションが盛んだ。鳥取県東京本部の山本圭介さんは「今年の妖怪コンテストで優勝した鬼太郎も『とっとり妖怪観光大使』。話題の『ふるさと納税』PRにも協力してもらっている。鳥取県は妖怪の力を借りながらPR活動を行っている」と話す。

 こなきGさんは、同ショップで8月末に行われたオープニングイベントにも鬼太郎やねずみ男たちと応援に駆け付けている鳥取県の人気者。長蛇の列となった入場者を積極的にケアするなど心温かい姿がマスコミで報じられた。こなきGさんによると、「人間界ではお金がないと生活できない」ため、妖怪など本業である芸能活動以外のアルバイト先を探していたという。そこで同ショップ店長に相談したところ、雇用が実現した。

 もともとは「小出武(こでぶ)」の名で活躍するものまね芸人。「昔から大好きだった『ゲゲゲの鬼太郎』の映画に出たくてこなき爺を目指した」。老人ホームに通い、老人の動きや表情を学び、そこで見かけた老翁を参考に上の前歯と奥歯を2本ずつ抜き、下の前歯を「すきっ歯」にしたという。以降「リアルこなきG」としてその名を鳥取に響かせている。目下の悩みは腰痛。原因は、身長140センチの「本物」の背丈にするため「常に中腰にしているため」(こなきGさん)。

 同ショップのスタッフとして勤務する際は通常の「人間」の格好に。訪れる客には妖怪であることは知られていないが、「鳥取県人にはたまにバレることも(笑)」。アルバイトを始めて約2カ月。こなきGさんは「お客さまとのコミュニケーションが楽しい」と話す。就活に自信を失った学生の話を聞き元気づけるなど人情的な接客が好評だ。「人間界は生活しづらくなっている。せめてここに来たときには温かい気持ちになってもらえたら」と話す。

 同店の営業時間は月曜~土曜=10時~20時。日曜・祝日定休。年内は12月30日まで、年始は1月5日から。

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