毎日アースデイ(千代田区)が運営する環境学習施設「港区立エコプラザ」(港区浜松町1、TEL 03-5404-7764)は9月26日より、「第1回 ツリーハウスの世界展」を開催している。
同展は、ツリーハウスを「森と人間が共生する究極のライフスタイル」ととらえ、その魅力と可能性を紹介し「楽しく学ぶ」もの。会場には「あきるの港区民の森」から切り出した木で小林さんが作ったツリーアート「ツリーハウスの習作」と小林さんが手がけたツリーハウスの写真約20点、写真家の平間至さんがツリーハウスを撮影した作品9点を展示している。
小林さんは、1994年にツリーハウスの世界的権威であるピーター・ネルソンさんに出会って以来毎年、アメリカで開催されるツリーハウスの国際イベント「WTC(World Treehouse Conference)」に日本から唯一参加し、世界中のツリーハウスビルダーや樹木医と交流しながら活動してきた日本の第一人者。2000年に「ジャパン・ツリーハウス・ネットワーク(JTN)」を立ち上げ2005年には有限会社「ツリーハウス・クリエイション(THC)」を設立、全国各地でツリーハウスの製作を手がけている。
今月26日に行われたオープニングトークには小林さんと平間さんが来場。バンド「クラムボン」のボーカルでミュージシャンの原田郁子さんもサプライズゲストとして登場し、雑誌などの撮影を通して知り合ったという3人がツリーハウスへの思いを語った。
「15年前、木の上に家を造ったら面白くてやめられなくなった」という小林さんが、「その場所の魅力が、ツリーハウスを建てることでもっと魅力を増すように思う。風で揺れる感じもいい。今後は港区での製作も具体的に考えていきたい」とコメント。平間さんは「100年や200年ともたないはかないところがツリーハウスの良いところ。だからこそ、フォトジェニックなのでは」と語った。
原田さんが「これまでさまざまなピアノに触れる機会があった。木で出来ているからこそ、生い立ちによって音が違う。毎日(ピアノに)会いに行っては、だんだんと心を開くのがうれしい。規模は違うがツリーハウスも同じだと思う」と語ると、平間さんが「ツリーハウスの上で演奏するのを聴いてみたい。それを写真に撮りたい」とコメントし、場内が和んだ。また、平間さんの写真と原田さんの歌を合わせた映像作品が紹介されると、約50人の来場者が感慨深げに作品を鑑賞した。
同27日には、「全国のツリーハウスがやってくる!」と題して各地でツリーハウスを運営するNPOや自治体の人による現状報告が行われ、28日には「森の学校を作ろう」と題しNPO法人シュタイナー学校の野澤汎雄さん、エコプラザ代表の池田正昭さん、小林さんによるシュタイナー教育とツリーハウスについてのトークセッションが行われた。
10月4日にはシュタイナー教育による木工体験教室(13時30分~、定員20人、予約制)、60年代後半~70年代に発行されていた「伝説の雑誌」といわれる「Whole Earth Catalog」について見直した「新しいWhole Earth Catalog編集会議」(18時~)を行うほか、同5日には岐阜県郡上市のコミュニケーションアートプロジェクト「Merry Project」を招いての「Merry tree デー」などのワークショップ(13時30分~)も予定している。
開催時間は9時30分~20時。第4月曜休館。入場無料。10月10日まで。