「新橋こいち祭」で7月26日夜、「ゆかた美人コンテスト」の最終選考公開審査が行われた。会場には同コンテストのファンや観客が数百人集まり熱気に包まれた。
同コンテストは年齢性別などを問わず、下は幼児から上はシニア、男性やニューハーフまで幅広い応募があるのが特徴。自薦他薦は問わず、応募条件の「浴衣が似合うと思う人」であれば誰でも参加できる。18回目となる今年も、都内を中心に全国から260人以上の応募があった。最終選考には事前に書類選考で選ばれた10人が参加予定だったが、4番の荒川千登勢さん(21)が体調不良により欠席。総勢9人でのファイナルとなった。
グランプリに輝いたのは埼玉県さいたま市在住の大学3年生・小野佳奈さん(20)。大学では教育学部に在籍しており、中学校の教師を目指しているという。普段は新橋駅近くでアルバイトを行うかたわら、東京湾納涼船でキャンパスレポーターを務めるなど、新橋エリアにも深い関わりを持つ。当日の浴衣は、プロフィール用の紺地からガラリと印象を変え、クリーム色の地に赤い南天が描かれた明るいものを選択。うぐいす色の帯を合わせ、落ち着いた印象にまとめた。
グランプリが発表されると、小野さんは驚きの表情を見せながらも、満面の笑顔で声援に応えた。会場には応援に駆け付けた小野さんの両親尾姿も。司会者から紹介されると拍手がわき起こり、小野さんの父は喜びにあふれた面持ちで立ち上がって、周囲に何度も頭を下げた。賞金20万円とハワイペア旅行などの副賞を受け取った小野さんは、「ハワイはやはり母と行きたい」。それを聞いた父も笑顔でうなづいていた。
準グランプリには、福岡出身で、日本テレビイベントコンパニオンの石田いつかさん(23)、審査委員特別賞には世田谷区の大学生・渡邉紗由実さん(21)、ウェブ投票の優勝者に授与される「新橋ねっと賞」には、新橋6丁目の芝病院健診センターに勤める清田かおりさん(26)が、それぞれ選ばれた。審査員で、ハクビ京都きもの学院銀座校校長の高橋優子さんは、「今年は古典的な柄の浴衣が多い傾向」と分析。「出場者の方々も古典的な柄がよく似合っていた」と評した。
グランプリには賞金20万円とハワイペア旅行や浴衣などの副賞、準グランプリには同10万円と粟津「法師」ペア温泉宿泊券、浴衣などの副賞、審査委員特別賞には新橋亭の食事券や商品券、浴衣など、新橋ねっと賞には沖縄旅行と「寿司處金兵衛」の食事券が、それぞれ贈られた。
グランプリと準グランプリ受賞者は今後1年間、新橋に関するさまざまな行事やイベントに協力する予定。各参加者のブログやツイッターは引き続き更新される見込み。