新橋4丁目に「江戸前ビストロEDOGIN」(港区新橋4、TEL 03-3436-4686)がオープンして1カ月が過ぎた。場所は洋食店「レストラン&カフェ ペコロス」跡。店舗面積は約10坪。席数は、カウンター8席を含む28席。
同店は1908(明治41)年に新橋駅銀座口に初代の鎌田銀次郎さんが魚屋を開業して以来、約1世紀にわたり新橋で江戸前料理店を営んできた老舗。19年前、4代目で現店主の鎌田高生さんがフレンチシェフの中川さんを招聘(しょうへい)。和食の板前とフレンチシェフが共存し、両方の優れた部分が同時に楽しめる料理を出す店として話題を集めたものの、7年前に一時閉店。看板を引き継いだ中川シェフは「新ばし江戸銀オントロギー」(石川県金沢市)を開業していた。しかし今年、「身辺の状況が整い、中川さんとも復活することで意気投合した」(鎌田さん)こともあり、新橋で店を再開することに。あわせて店名を「新ばし江戸銀」から「江戸前ビストロEDOGIN」に変えた。「不安はあったが、7年前の常連さんが再び来店してくれることもあり、とてもうれしい」
フードメニューは、「EDOGIN風 島魚の漬け丼」(890円)、「EDOGIN風 青唐辛子で食べる魚たち」「海老クリームコロッケ アメリケーヌソース」(以上690円)、「シーザーサラダ」(590円)など、閉店前の人気メニューを中心に提供。「若鶏白レバーのパテ」「テリーヌドカンパーニュ」(以上690円)、「小鴨のロティ オレンジソース」(1,290円)など、新メニューも用意する。このほか10種類前後の「本日のおすすめ」も。「仕入れ状況によってメニューは毎日変わる。和仏が半々くらい。シメサバやあん肝など、中川シェフが作る和食も人気」(鎌田さん)。
主力ドリンクメニューはボトルワイン。3,000円前後の価格帯のものを中心に約40銘柄を常時提供するほか、「メニューリストにないワインも20銘柄ほどある。料理に合わせたものなど、聞いてくれればおすすめをお出しする」(中川シェフ)。このほか、ビール、焼酎、サワー、カクテルなど約60種類のドリンクメニューも用意。
今回の再開店に合わせて、毎月第2土曜に中川シェフによる料理教室「お客さまとの交流会」を開催。「旬の食材を使ったおいしいポタージュスープの作り方」や「お魚のおろし方とおいしい食べ方」を中川シェフがレクチャーするほか、来年3月には「おいしいものを食べに行くバス旅行」も実施予定。「参加者の多くは新橋で働く女性が中心。ランチで寄った際に、申し込みをする方もいる」(鎌田さん)。
「7年ぶりの新橋は、駅前の呼び込みが増えるなど商売を物差しでしか勘定しないお店が増えたように思う。昔の新橋のように人と人との交流を大切にする店にすることで、育ててもらった新橋を盛り上げ、恩返ししたい」と鎌田さんは話す。
営業時間は、11時30分~13時30分、17時30分~23時(土曜のみ17時~22時)。日曜・祝日定休。