西新橋の創作オムライス店「変わり種オムライスANNY(アニー)」(港区西新橋1)が4月28日、最終日を迎えた。閉店は新店舗出店のため。
同店はイタリアンバー「カレーバル・アルディート」との二毛作営業として、昨年4月にオープン。限定30食の「牛スジデミグラスソース」と、限定10食の週替わりのオムライス(以上、800円)の2種類を提供してきた。これまでに創作した週替わりメニューは「焼き茄子のマリネ・サラダオムライス」「栗のキーマカレーオムライス」「豆苗の中華風オムライス」など50種近く。
人気上位だったのは、ホウレンソウとチキンのインド風ソースをかけた「サグチキンオムライス」、「黒オリーブとトマトハヤシオムライス」、クリスマスに提供した「「キドニーホワイトソース」と基本のデミグラスソースをかけたロゼ、年末の「野菜のくたくた煮・和風庵・年越蕎麦オムライス」など。
最後の週替わりメニューとなったのは、クリスマスに好評だったという2種類のソースをかけるハーフ&ハーフ(ロゼ)。「黒コショウを効かせた『鶏肉とブラックペッパーホワイトソース』が予想以上に好評だった。デミグラスソースがなくなった時点での閉店を考えていたので、1日延期することにした」と、同店オーナー渡部孝之さん。
28日の最終日。最後の客となったのは、新橋5丁目で印鑑店「えんえんリンク・かたちや店」を営む木下敦夫さん。ハーフ&ハーフをご飯大盛りで注文した。「前から話を聞いていて食べてみたいと思っていた。最後とは残念。もう一度食べに来たかった」と閉店を惜しむ。「でも次の店でどんな料理を出してくれるのか、今から楽しみ」。
これまでに作ったオムライスは約5千食以上。渡部さんは、「1年間本当に楽しかった」と振り返る。しかし、営業的には予想以上に大変で、週末にイベントを開催したり、夜は飲食店でアルバイトをしたりして店を支えてきたという。「でもやり切ったことで自信もついた。たくさんの素晴らしい縁もできたし、勉強になった」と笑顔で話す。今後は6月くらいを目処に都内に違う形式の飲食店を構える予定で、「現在物件をリサーチ中」。