日本航空協会(港区新橋1、TEL 03-3501-1272)は3月3日、日本が行っている「有人宇宙飛行」を目指した活動を発表する「第2回宇宙旅行シンポジウム」を開催する。
旅行会社のクラブツーリズム(新宿区)は2005年、宇宙船開発事業を行うヴァージン・ギャラクティック社(イギリス)と提携し2008年に実行予定の日本初の一般人乗客を乗せた「宇宙観光旅行」を行うパッケージプランを発売している。担当者によると、こうしたことを背景に「宇宙旅行」実現への関心が高まり、「宇宙旅行」をビジネスチャンスと考える日本の民間企業が増えてきているという。同財団は「宇宙事業」の詳細を求める声に答え、同シンポジウムの第2回目開催を決定した。
シンポジウムの内容は、日本が有人宇宙飛行実現を目指し行っている活動内容の紹介や、「2055年宇宙万博で月面パビリオン建設へ」(ノンフィクション作家の山根一眞さん)、「再使用ロケット実験機から有人飛行へ」(JAXAの小川博之さん)、「企業からみた弾道飛行事業の可能性」(三菱重工の志村康治さん)など6人による講演や、日本で唯一の宇宙航空開発、研究を行う宇宙航空研究開発機構の的川泰宣さんによるパネルディスカッションが行われる。
同財団の担当者は「日本の宇宙関連の技術力は世界で第3位だったが、2005年に中国が有人飛行を成功したころから遅れをとり、今では下位に。国の予算も削られている。シンポジウムを通して一般の方にも今日本が行っている宇宙事業に少しでも興味を持ってもらえれば」と話している。「例年、学生の聴衆も多くシンポジウムは熱気で包まれる」(同)とも。
開催時間は13時~17時。参加無料。定員は200人で、同財団まで申し込みが必要。当日受け付け枠もあるという。