文化放送(港区浜松町1)は1月10日、小学館(千代田区)と共同で落語総合ポータルサイト「落語の蔵」を開設する。
同サイトは最近の落語ブームに着眼したのもので、両社がインターネット、出版、ラジオ、イベントを連携させ共同で取り組む新事業の一環。昨年3月には、秋葉原に国内外のクリエーターやファン、関係者にアニメ情報を発信する常設拠点の「東京アニメセンター」を共同開設し運営するなど、両社は新事業への取り組みを積極的に行っている。
同サイトでは、落語音源のダウンロード販売(380円=1席)や、現在販売中のCD販売を行うほか、「落語の蔵」オリジナルのCDとして、落語音源を2席選び、オーダーメイドCD(1380円)として購入することもできる。文化放送が音声面、小学館がコンテンツのパッケージデザインを担当する。販売予定の落語家は三代目三遊亭金馬さん、八代目三笑亭可楽さん、桂小南さん、柳家権太楼さんほか。サイトスタート時は、100~150席の落語の販売を予定している。
また、同サイト開設と連動して落語会「浜松町かもめ亭」や「神保町らくだ亭」を開催するほか、文化放送ラジオ番組内で紹介した演目の同サイト内での販売や、小学館発行雑誌での落語会の告知などを予定しているという。
文化放送担当者は「両社が蓄積してきた制作経験やノウハウ、スキルを互いに提供し合いたい」と話している。今後は両社が共同で「演芸」や、文芸・エッセイなどの「朗読」コンテンツの開発・制作を進め、ダウンロードサイトやパッケージメディアの販売を手がけていく予定だという。