新橋駅銀座口にある香川県と愛媛県の共同アンテナショップ「せとうち旬彩館」(港区新橋2、TEL 03-3574-7792)で現在、香川県の草履工房「七島(しちとう)草履 達痲(だるま)工房」がオーダーメードの草履販売を行っている。
同工房は、同県仲多度郡まんのう町にあり、全てオーダーメードにこだわり、原料である「七島い(しっとうい)」も無農薬で国産のもののみを使う。国産の「七島い」は現在、天然記念物や絶滅危惧種に指定されている植物で、同工房の寺田真也さんは、草履文化を伝えるとともに「七島い」自体の継承を目的に活動する。
同館では、寺田さんが1階のショーウインドーで草履を編む実演を行いながら販売する。寺田さんは「一人一人自分の手で足型をとらせていただくので、不思議と実際に編む時に皆さんの顔や皆さんと話した内容を思い出す」と話す。「普通、出会ってすぐの人の足型をとらせていただくことはないと思う。全てが何かのご縁」と、商品の価格表記は全て「縁」にしている。
同工房の草履は使い込むほど足裏になじんでいくという。アスファルトにも耐えられるよう、ゴム底を付け、現地に郵送すればメンテナンス修理も受ける。
寺田さんとコミュニケーションをとりながら、足型をとり、鼻緒のデザインを決めていく。鼻緒は、無地の草木染(1万6,000円)、草木染に刺し子を施したもの(1万9,000円)、古布(1万4,000円)の3種類から選べ、それぞれを組み合わせて作るパッチワーク(1万9,000円)も可能。後日、自宅にある古布などを郵送することも可能。
そのほか、同工房でのワークショップや、四国内外での出張ワークショップなどにも対応する。寺田さんは「昔はみんな自分で編んでいたもの。1日で誰でも編めるようになるので、気軽に参加してほしい。皆さんが自分で草履を編めるようになれば、草履文化が継承されていくのでうれしい」と話す。「草履は足裏の健康と癒やしにもつながるので体感してほしい」とも。
営業時間は10時~20時。3月11日まで。