現代陶芸の美術館「菊池寛実(かんじつ)記念 智(とも)美術館」(港区虎ノ門4)で現在、「珠玉の現代陶芸 マダム菊池のコレクション展」が開催されている。
2003年4月に開館した同館は、設立者の故・菊池智さんが1950年代後半から集めてきたという現代の陶芸作品を母体にしており、企画展を中心に現代陶芸の普及や陶芸作家や研究者の育成を目的としている。現代陶芸を扱うプライベートな美術館としては珍しいという。
同展は菊池さんが昨年亡くなってから初めてのコレクション展で、生前コレクションした収蔵品の中から陶芸家の富本憲吉、加藤唐九郎、八木一夫の作品など、38作家、57点を展示している。菊池さんの活動を表したパネルとともに、菊池さんが「情熱を注いだ現代陶芸の魅力」を紹介する。
同館学芸員の島崎慶子さんは「同館に親みを持っていただけるよう『マダム菊池のコレクション』という副題をつけた。菊池の足跡をたどりながら、同館の成り立ちについても改めて説明している。今後も、地域と連携するなど活動の幅を広げ、現代陶芸の魅力をさらに広く紹介し、発信していきたい」と話す。
開館時間は11時~18時(入館は17時30分まで)。月曜休館(祭日の場合は翌火曜日)。入館料は、一般=1000円、大学生=800円、小中高生=500円。9月3日まで。