日本酒造組合中央会(港区西新橋1)はインターコンチネンタル東京ベイ(港区)で10月21日、「第31回全国きき酒選手権大会」を開催した。
同大会は、日本酒文化の普及・振興を目的に1981年にスタート。毎年アマチュアを対象に、各都道府県で行われる予選を勝ち抜いた代表者が「団体の部」と「個人の部」で競う。今年は36都道府県72名が出場。緊張感が漂う会場で、日本酒に関する筆記試験と実技に挑んだ。
実技の方法は、7種類の日本酒を味や香りで「きき酒」し、好みの順位を記すもの。きき酒は2回実施し、1回目と2回目の結果の一致性を競う。「団体の部」の審査結果は以下。(カッコ内は昨年度の結果)。1位=群馬県(長野県)、2位=徳島県(佐賀県)、3位=埼玉県(香川県)。いずれもこれまで上位に入ったことはなく、ノーマークだった。
「個人の部」では、大阪府の旅行業・西村百代さん(40)が優勝。「感無量。1位が取れるとは思わなかった。日本酒を愛してきて良かった」と喜びを表した。2位は千葉県船橋市の公務員・佐藤晃一さん(56)、3位は徳島県鳴門市の主婦・西澤真美さん(45)。昨年は男性が優勝したが、一昨年までは3年連続女性が優勝。今年も女性の活躍が目立ち、「日本酒党」の女性が多いことを裏付けた。
このほか当日は、日本の伝統文化の発信を目的に活動している女子大学生グループ「やまとなでしこプロジェクト」やお笑いタレントのぜんじろうさんもきき酒に特別参加。日本酒にまつわるトークなどで盛り上がった。