浜離宮恩賜庭園（中央区浜離宮庭園1、TEL 03-3541-0200）の「お花畑」で30万本の菜の花が満開となり、春の訪れを告げている。

　震災の影響で入園者が激減しているという浜離宮恩賜庭園。「団体客が来ないので、通常の1割程度。外国人の姿は非常に少ない」と同庭園所長の藤澤雄紀さん。同庭園でも地震の際、石燈籠が倒れるなどの被害があった。地震直後は汐留のオフィス街から大勢の人々が同庭園に避難してきたという。

　海が近いこともあり、津波に備え避難勧告も出された。庭園は6メートルの津波まで対応できるようになっている。被害についての問い合わせも多く、庭園も心配で藤澤さんは避難しなかった。「いざとなったら高いところに逃げようと思い、この日は事務所に泊まった」。

　「菜の花は2月の終わりごろから咲き始めた。若干遅めの開花だが、咲き具合はなかなか良い」と藤澤さん。3月11日の東日本大震災以降暗いニュースが多い中、一面黄色の菜の花で埋め尽くされた約3,000平方メートルのお花畑は、訪れる人々の気持ちを和ませている。

　菜の花は3月末ごろまで。開園時間は9時～17時。