神谷町に調剤薬局併設の「ナチュラルローソン」-ヘルスケア商品強化で

新業態の薬局併設ナチュラルローソン。来期までに30店舗展開する予定という

新業態の薬局併設ナチュラルローソン。来期までに30店舗展開する予定という

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 ローソン(品川区大崎)と保険薬局事業などを行うクオール(港区虎ノ門4)は8月2日、神谷町の城山トラストタワー(同)1階に薬剤師が常勤する調剤薬局を併設したコンビニエンスストア「ナチュラルローソン城山トラストタワー店」をオープンした。

薬局のカウンターが並ぶローソン店内

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 同店は24時間営業。日中は薬剤師が常駐し、OTC医薬品(一般用医薬品)だけでなく、処方せんの調剤も行う。店内にはクオールが運営するコールセンター直通のテレビ電話も設置。薬剤師が不在となる夜間は、テレビ電話を通し、24時間待機するコールセンターの薬剤師が医薬品のカウンセリングや専門知識の情報提供を行う。

 ローソン側も、健康志向の商品展開をする一般のナチュラルローソンよりもさらにヘルスケア商品を強化。女性客の利用を見込み、化粧品などの美容系商品にも力を入れる。医薬品は第1~第3類を販売。薬剤師が不在になる時間帯は第2類・第3類のみを扱う。総商品数は約3,000アイテム、医薬品数は約220アイテム。店舗は新規出店で、売り場面積は50坪、調剤コーナーは12坪。

 コラボ出店は両社にとって初の試み。ローソンは2003年より試験的に薬局併設型店舗の運営を開始。薬事法改正(2009年)により、コンビニなどでもOTC医薬品販売が可能になることを踏まえ、2008年12月から両社間で業務提携締結。翌年から人材交流を進めるなど、新業態となる同店オープンに向けて準備を進めて来た。

 出店する城山トラストタワーには今年3月、クオール本社が移転したばかり。「クオールさんの入居するビルということのほか、複合店のため広さが必要というハードの問題や近隣に薬局が少なかったことなども出店理由」(ローソン広報担当者)。近くには昨年6月、徳島県のアンテナショップ「なっ!とくしま」がコラボしたローソンもオープンしている。

 「数字は公表していないが、予想を上回る実績で好調な滑り出し。ビル内の利用者からは『オフィスの中にあって便利』と喜ばれている」とローソンの広報担当者。クオール・コーポレートコミュニケーション部の本田さんは「社内の人間の利用も多い。女性向けアイテムが充実しているため、女性客の滞在時間が他店に比べ圧倒的に長いようだ」と話す。

 今後は、薬剤師によるテレビ電話相談システムの導入により他のコンビニとの差別化を図る一方、調剤中心、小売薬中心、ドラッグストアなど、立地特性に応じた店舗展開を進める構想で、今期中に5店舗、来期には25店舗を出店する構え。当面はナチュラルローソンブランドのみが薬局併設となる予定。

 調剤部門の営業時間は8時30分~19時。

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