海外格安航空券を取り扱うエアプラス(港区新橋2)は9月16日、来月に迫る羽田空港の国際化と同空港発着の国際線利用に関するアンケート調査の結果を発表した。
アンケートは羽田空港国際化に向けた期待感と今後の需要動向を見定めることを目的に、8月19日~25日の期間、自社運営する航空券販売サイト「航空券自動販売機 ena(イーナ)ドットトラベル」の利用者を対象に実施したもの。サンプリング数は384で、男性=49%、女性=51%。回答者の70%以上が海外渡航暦15回以上、69%は年間渡航回数が2回以上で、74%が観光目的の旅行者だった。
調査結果によると、「国際線に搭乗する場合、羽田空港と成田空港のどちらをより多く利用するか」の問いに対する回答は、「羽田」=42%・「成田」=21%・「同じくらい(またはどちらも使わない)」=37%だった。「羽田空港に就航する国際線が増えれば海外旅行に行く機会が増えると思うか」の問いには、「増える」=40%・「増えない」=17%・「どちらともいえない」=43%の回答が得られた。
また羽田から国際線が就航してほしい海外の都市は、アジアではバンコク(タイ)・台北(台湾)・香港(中国)が、ヨーロッパではパリ(フランス)・バルセロナ(スペイン)・フランクフルト(ドイツ)、北米ではロサンゼルス(米国)・ニューヨーク(米国)・サンフランシスコ(米国)が、それぞれ上位につけた。
空港に設置を望む施設・サービスに関しては、「疲れを癒やしたり、待つことでの疲労を最小限に抑えたい」という意見が一番多く、回答者の27.6%が仮眠できる設備や自由に過ごせる個室・低価格で使えるラウンジを希望。出発前もしくは帰国後に空港で洗顔・風呂・シャワーなどを使用したいという意見も回答者の20%が挙げた。
待ち時間を有効活用したいという声も多く、全体の15%が「インターネットを低価格でどこでも使えるようしてほしい」と回答。全般的にラグジュアリーなサービスよりも、無料または低価格で快適に過ごすためのサービスを求める傾向が見られた。
調査結果について同社は「国際化後は羽田を多く使いたいユーザーが成田の2倍いる。今後の航空会社乗り入れ状況により、羽田空港の国際線利用者は増える可能性がある」とし、「回答者の40%が海外渡航回数増の意思を示しており、上位にランクインした目的地からも、今後は観光ニーズでの海外渡航回数(人数)増に期待がもてる」との見解を示した。(取材協力=羽田経済新聞)