新橋駅前のSL広場で11月25日、同広場に設置されている機関車C11型292号のクリスマスのライトアップが始まった。今年はBGMなどを取り入れた過去最高の凝った演出とあり、同日17時の点灯とともに地元関係者や居合わせたビジネスマンらから拍手がわいた。
愛宕一之部連合町会担当者によると、同機関車のライトアップは12~13年前から始まったという。毎年趣向を凝らした演出が行われているが、今年は初の音と光のパフォーマンスを企画。関係者らは当日の点灯間際まで設営に追われ、「無事に音が流れ光がついたときはホッとした」と話す。
パフォーマンスは毎正時と毎30分から約3分間。時間になると機関車を照らす7色に変化するライトが落ち、踏切音、汽笛、蒸気音、始動音、走行音とともに光の車輪が動き出す仕掛け。同時にクリスマスソングも流れる。演出に使用する音声は、北海道の流山温泉で録音した本物の機関車音。
同機関車は1972年(昭和47年)9月、鉄道敷設100周年を記念して「鉄道の街・新橋にシンボルを」との声から設置が決まった。車両は当時の国鉄(現・JR西日本)から港区へ無償貸与されたもので、同年の6月まで姫新線の一動力車として姫路駅・岡山の新見駅間を走っていたという。品川駅に到着した機関車は、深夜約70キロメートル離れた新橋駅前までトレーラーで運ばれた。
ライトアップの点灯時間は17時~23時。12月25日まで。