植物が植えられるスピーカー-ビクターショールームでプロトタイプ展示

ビクターが「東京デザイナーズウィーク2008」の一環で展示しているスピーカー2種のうちの「kirikabu」は切株をイメージして植物が植えられる構造。カップの取り外しが可能でスピーカーをぬらすことなく手入れができる。ショールームでは写真のようにスピーカー同士をつなげて飾る提案も

ビクターが「東京デザイナーズウィーク2008」の一環で展示しているスピーカー2種のうちの「kirikabu」は切株をイメージして植物が植えられる構造。カップの取り外しが可能でスピーカーをぬらすことなく手入れができる。ショールームでは写真のようにスピーカー同士をつなげて飾る提案も

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 日本ビクターのショールーム「ニッパーズギンザ」(港区新橋1、TEL 03-3289-2855)で10月31日から、同社が協賛する「東京デザイナーズウィーク 2008」の「SHOP EXHIBITION」の一環として、エコスピーカーのプロトタイプ2種が展示されている。

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 「SOUND GARDEN」と題したブースで出展されているのは「kirikabu」「komorebi」と名付けられた2種類のスピーカー。「Sound=JVCテクノロジー、Garden=エコフレンドリーな世界」をコンセプトに、ビクターの持つ技術とエコロジーを融合させた試みとなる。

 「kirikabu」は切株をモチーフに、幹と根をイメージした造形で表現。スピーカー上部には取り外し可能なポットが組み込まれており、花を生けたり土を入れたりして植物を植えることができるというユニークなもの。植物の廃材を含む再生プラスチックを使用し、塗装は行っていないためダイオキシンなどの有害物質も発生しない。同社デザイナーの柳内友一さんは「植物を受ける土台をイメージして、ストーリー性を持たせた。音楽が植物の成長に影響を与えることは知られているが、昔から母が『スピーカーの上に植物を置くとよく育つ』と言っていた思い出からインスパイアされた」と話す。

「komorebi」は木漏れ日をテーマとした「ニア(=近く)サラウンド」スピーカーで、従来は多くのスピーカーと2メートル程度の距離を要するのに対し、同社が持つ「3Dフォニック」の技術を応用して内蔵された2つのスピーカーで約50~60センチの距離でのサラウンド効果を可能にした。商品デザイングループの宮森昭彦さんは「光を受けながらたたずむ、室内に溶け込むようなイメージでデザインした。場所を取らない大きさでインテリアにもなじみやすく、省電力で手軽に楽しめると思う。商品化の具体的な予定はないが、試用した社員からは『早く商品にならないか』という声が相次ぐほどの人気」と話す。

同社広報担当の早川厚子さんは「女性は特にガーデニングや花を生けたり、家に必ず植物があるので身近に思うのでは。『kirikabu』は、個人的にはスピーカー部の部品が気泡のようなデザインなので植物の効果と相まってマイナスイオンが吹き出すように感じる」という。

 同社は今後、「テクノロジーとエコロジーを融合させ、人と物との新しい関係性を表現する」とし、今回展示した作品の技術を応用した新たな商品開発に取り組む考え。

 展示時間は、10月31日=11時~20時、11月1日・2日=11時~19時。入場無料。11月2日まで。

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