沖縄で独創的なハイエンド・オーディオ機器を製作販売する「知名御多出横(ちなオーディオ)」(沖縄県那覇市)のショールーム「H.K.SOUNDS」(港区新橋5)に7月4日、創業・開発者である知名宏師さんが訪れた。
知名さんの上京は7月6日、代々木上原にオープンしたカフェ「PLUG_IN_CAFE(プラグイン・カフェ)」へのオーディオ設置を兼ねたものだが、新橋のH.K.SOUNDSを実際に訪れたのは初めて。同ショールーム代表の石井肇さんによると、知名さんの上京に際して「ぜひ会いたい」と訪れた顧客もいたという。
「ものごころつくころから機械を分解するのが好きだった」という知名さんは、中学生のころに真空管ラジオを製作したのをはじめとして高校卒業後はアメリカ人向けオーディオ専門店を営む叔父の手伝いをするようになった。既存のスピーカーにずっと不満を抱いていた知名さんは、働きながら数々のひらめきを実行に移し、ユニークなオーディオを作り続けていたという。長男の誕生を機に、1974年に立ち上げた「知名オーディオ」は作業を分担して知名さんの家族だけで全てを手がけている本当の「手作り」ブランド。余計なものの一切ないデザインの美しさと、電気溶接と全指向性のつくりによる濁りのない澄んだ音には固定ファンも多く、「5セットを買い求め家中と車にまで設置した人もいる(石井さん)」という。「30年歌っていた歌手がこのオーディオで『初めて自分の声を聴いた』と言った(知名さん)」という声も寄せられている。
知名オーディオで聴くと、今まで気づかなかったCDの音源の善し悪しがはっきり聴き取れるという。「今まではCDの性能にスピーカーが追いついていなかった。そのひずみを修正するように音が録音されている。これからは、このスピーカーに合う音源のCDを作りたい」という知名さん。今後は「知名オーディオが広まることで、沖縄の産業発展にもつなげていきたい」と沖縄全体の活性化を見据えた展開を目指す。
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