東京メトロ神谷町駅近くの西久保八幡神社(港区虎ノ門5)で8月11日、「御本社神輿(みこし)神幸祭」が行われた。
創建から約千年の歴史を誇る同神社。関ヶ原の戦の際に徳川秀忠の継室・崇源院(すうげんいん)が戦勝と安全を祈願し、報賽(ほうさい)として社殿が造営されたいわれを持ち、社殿は火災や戦災で焼失を繰り返し、1953(昭和28)年に復興。戦災でみこしも焼失しているが、2015(平成27)年、戦後70年を節目にみこしを復興し、2017(平成29)年以降、数年に一度の同祭を開催している。
今回はコロナ禍の影響で4年ぶりの開催となり、当日は700人以上の担ぎ手が集まった。2017年の復興以来、参加しているという20代の女性は「ビルの中を大きなみこしが巡行する姿は圧巻。ここでしか見れない景色なので次の開催が楽しみ」と話す。
同祭進行委員長を務めた櫻川町会の林眞佐男会長は「2015(平成27)年に復興新調された御本社御輿を各町会より大勢の氏子の担ぎ手参加し、猛暑の中、虎ノ門ヒルズを出発し桜田通りを飯倉の八幡神社まで、無事に宮入りとなった。これは、ひとえに氏子の皆さんの協力を頂けたからこそ成し遂げられたことなので、感謝するばかり」と話す。