新橋に2月20日、「カッシーズバーゆくい」（港区新橋4、TEL 03-3433-3892）がオープンした。場所は、昨年12月27日で約30年の歴史に幕を下ろした居酒屋「酒房いそむら」跡。店舗面積は約13坪、席数はカウンター7席を含む25席。

　経営は、新橋と沖縄県石垣市でバーを経営する「Kassi’s Company」（港区）。同店は新橋で2店舗目。1店舗目の「Kassi’s Bar」はワインバーだが、同店は和酒バーとして「日本酒など和酒をメーンに提供する」（鹿志村社長）。店名の「ゆくい」は沖縄の方言で「ゆっくり、一休み」という意味。

　前店舗の「酒房いそむら」とは「店主と親しい間柄」（鹿志村社長）。閉店の相談を受け、「この場所を受け継ぐことにした」。店長の山本恵さんは、「いそむらのご主人たちから娘のようにかわいがられた存在」。飲食業の経験が浅かったため、店長へ就任する準備のため勤めていた会社を辞め、昨年7月にオープンした石垣店のマネジャーに就任。今年に入り同店の開店に合わせて帰京した。

　フードメニューは約40種類を用意。野菜を中心とした料理「本日のお総菜」（380円）、「鯨　とろける本皮」（700円）、「鯨　やみつき白ベーコン」（800円）、石垣店でも人気の「漁師のほまじ（さんまの丸干し）」「隠岐のあご（トビウオ）のくんせい」（以上680円）など。「酒房いそむら」の人気メニュー「自家製いかのワタ和えクリームソース」「自家製たらポテトグラタン風」（以上680円）も。「いそむらの元店主も時々来店したり、料理を教えてくれたりするので、今後もいそむらのメニューは増える予定」（山本店長）

　ドリンクメニューは国産和酒のみを提供。「琥珀エビス」（小＝500円、中＝650円）、「エーデルビルス」（700円）、梅酒・果実酒（7種類、各600円）、「請福」「八重仙」など石垣島の泡盛（9種類、各500円）など。国産ウイスキー（4種類）、国産ラム（6種類）も。ワイン（白6種類、赤4種類）は山梨、北海道、大阪産を用意する。

　ドリンクのメーンは日本酒。「写楽　初しぼり純愛仕込」（グラス＝500円、1合＝700円）、「亀の海　特別純米」（同450円、同650円）、「くどき上手　ばくれん吟醸酒超辛口＋20」（同600円、同800円）など、現在は22種類をそろえる。人気は「新橋の男達（おやじ）の酒　純米酒」（同450円、同650円）。「意外と新橋に置いていないようなので、注文が集中することも」。品ぞろえについては、「少しずつ変えていく。小さな蔵の酒を紹介し、そこが育つのを助けたい」（鹿志村社長）

　今後について「いそむらの色を残すことで、前の店のなじみ客に喜んでもらえる店にしつつ、前の店を知らない人もゆっくり一休みできる店にしたい」と話す。

　営業時間は18時～24時（金曜のみ深夜まで）。日曜・祝日定休。