日本酒造組合中央会(港区西新橋1)が運営するアンテナショップ「日本の酒情報館」(同)店頭で1月5日、新春を祝う鏡開きと振る舞い酒が行われた。
新春鏡開きは同会の仕事始めとして毎年行う恒例行事。年男・年女が四斗だるの鏡開きを行い、干支(えと)が刻印されたオリジナル升で道行く人々に酒を振る舞う。使用する日本酒は、都内で醸造されたもの。十二支のデザインは漫画家のさとう有作さんが担当。さとうさんによる辰の干支升は今回が初となる。
鏡開きは正午と17時からの2回。どちらも四斗だると干支升200個を先着順に振る舞った。「今年は11時ごろから大勢の人が並び、例年以上のにぎわい。干支升もあっという間になくなった」と広報担当の船戸さん。干支升がなくなった後は、ガラス製のちょこ150個を代わりに使った。
杉並区と文京区から来たという東洋大学の学生2人は、新成人の20歳。「日本酒関係のメルマガで知った。干支升がもらえてよかった」と喜んだ。日本酒のイベントに詳しいフリーランスライターの榎本雅典さんはプライベートで来場。「今年は例年に比べ振る舞い酒がすごく多かった。丸ビル、日本橋高島屋、六本木ヒルズ、表参道ヒルズ、国立博物館、フランフランなど、都心だけでも10カ所で開催された。震災の影響かも」と話す。同所の振る舞い酒も「今年の行列は半端じゃない。飲めない人まで並んでいた」。中にはペットボトルを持参し、お代わりに並んではボトルに注ぎ込んで持ち帰る猛者の姿も。
振る舞い酒は酒や升・ちょこがなくなるまで行われた。振る舞い酒は新春のほか、10月1日の「日本酒の日」にも行われる。