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新橋に糖質制限者向け本格中国料理店-糖尿患う店主が開く

右から、梅橋さん、料理長・嶋田さん、シェフの米倉さん。「糖質制限メニューの開発は常に挑戦。やりがいがある」(嶋田さん)

右から、梅橋さん、料理長・嶋田さん、シェフの米倉さん。「糖質制限メニューの開発は常に挑戦。やりがいがある」(嶋田さん)

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 建設中の環状2号沿いに新築された新橋プラザビル(港区新橋4)に糖質制限中国料理「梅花(メイファ)」(TEL 03-6809-2264)がオープンして1カ月が過ぎた。

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 同店は日本初となる糖質制限者向けメニューによる本格中国料理レストラン。糖尿や肥満などを抱える人でもおいしい中華を楽しめるようにと、メニューを開発した。店主は自らも糖尿病を患う梅橋嘉博さん。コンセプトは「おいしく痩せよう」で、通常の病人食とは違い一般も普通に楽しめる。

 梅橋さんの原点は新橋。中国料理のシェフとして新橋亭(新橋2)で修業を重ねた。その後新宿の中国料理店で薬膳料理を学び、2004年に独立。新宿に薬膳中国料理店「歓(ファン)」をオープンした。薬膳中華を手掛けていたものの、当時は健康に自信があったことから自分の体は顧みなかったという。

 糖尿病を発症したのは「歓」オープンの1年後。「どうにも疲れやすく、ダメだった」と振り返る。そして糖尿病について勉強し、糖質制限による食事改善を開始。体重は7キロ以上落ち、体調も改善したという。現在は血糖値も安定し、自宅と新宿の店、新橋の同店を自転車で駆け回る日々を送る。

 しかし外食では食べられるものが少なく、糖質制限している人にとって課題が多いことを知った。「糖質制限メニューの飲食店は、銀座と六本木にイタリアンが2店あるのみ」(梅橋さん)。食べることの大好きな梅橋さんは、自ら店を作ることを決意。難しいとされる中華での糖質制限料理を完成させた。店舗面積は25坪で、カウンター5席、テーブル5卓、個室1室を備える。

 メニューはコースが中心。ランチは、「肉みそと蒸しナスの冷菜 ミョウガ甘酢漬け」「海鮮と卵白ふわふわ炒め」「スズキの豆鼓ソース 夏野菜添え」「トーフ麺(小鉢坦々麺)」「デザート三種盛り」などの5点1,800円のコースで、総カロリー1,400カロリー、糖質は19グラム前後。そのほか、糖質8.2グラムの「五目ラーメン(トーフ麺)」や、同21グラムの「上海焼きそば(ダイズ麺)」(以上1,200円。デザート付き)も用意する。

 ディナーは3,000円~8,000円。アラカルトは約40種類。どれも「主食」の部分に炭水化物を使わず、蒸しパンなどもふすま粉で作る。デザート類の甘さは甘味料で代用。ドリンクはビール・焼酎(以上450円~)、ハイボール(450円)、ワイン(3,000円~/ボトル)など、糖質カットまたはフリーや、糖質制限に影響のないアルコールをそろえる。ビールは普通のものも用意。一般も楽しめるように配慮した。

 炭水化物を使用しないため、満腹感を出すためにはコストがかかる。「新橋のランチとしては高めだが、ボリュームもあり満足感もある。安心しておいしく食べてもらえるはず」と梅橋さんは胸を張る。今後は「皮の問題をクリアして、ランチとディナーの間に点心を提供していきたい」とも。

 営業時間は、ランチ=11時30分~15時、ディナー=16時~22時。日曜・祝日定休。

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