ビール愛好家が集う新橋「キールズバー」閉店へ-ビル取り壊しで

ビールの注ぎ方にこだわり専用のグラスで提供することなどでビール愛好家が集う新橋「KEEL'S BAR(キールズバー)」が4月27日で閉店する(写真=同店テラス席)

ビールの注ぎ方にこだわり専用のグラスで提供することなどでビール愛好家が集う新橋「KEEL'S BAR(キールズバー)」が4月27日で閉店する(写真=同店テラス席)

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 2003年6月から営業を続けてきた「KEEL'S BAR(キールズバー)」(港区新橋1、TEL 03-6215-9282)が、再開発に伴うビル建て替えのため4月27日で閉店する。

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 同店は、銀座ナイン横の小道に面しており、店舗面積は11坪。縦長の店内には、テラス席や「樽生ビールを注ぐサーバー」を設置したバーカウンターなどがあり、席数は40席。「おいしい樽詰め生ビールを、街中で潮風を感じられる空間で飲んでほしい」がコンセプト。オーナーの好きな「海」をキーワードにした同店は、店名を船の背骨と呼ばれる貫通材を意味する「キール」とし、内装は、暖かみのある茶系の木材を多用し船内をイメージしている。

 来店客は近隣で働く30代~60歳代のOLやビジネスマン。常連客が多いが、道を通りかかり入店した60歳代の男性がその後常連になるなど、一見の客でも入りやすい雰囲気を心掛けているという。

 同店では、樽詰めのビール「アサヒ『スーパードライ』樽生」(580円)、「アサヒプレミアム生ビール『熟撰』樽生」(720円)、「バス ペールエール」(860円)、「ベルヴュー クリーク」(720円)などを、注ぎ方にこだわり専用のグラスで提供することなどから、ビール愛好家からも高い支持を集めている。ウイスキーなどの種類も豊富で、店内にある酒のほとんどはメニューには載せず、「提供している品は数えきれない」(同店)という。フードメニューは、新橋にある老舗肉店「石塚商店のメンチカツ」や「名物!チキンバスケット」(680円)などビールに合わせたもの20品を提供している。

 現時点で同店の移転先は未定だが、同店バーテンダーの佐藤さんは「暗すぎず騒がしくない、現在の『キールズバー』の雰囲気を継承できる立地を見つけ次第、再開したい」と話している。営業時間は17時~翌2時。土曜・日曜・祝日定休。なお「少しでも多くの方に来てもらいたい」(同店)ため、定休日の土曜にあたる4月7日と14日も17時~22時で営業する。

 同店オーナーは5月下旬、ビールを主役に据えた新店舗「DRY DOCK(ドライドッグ)」のオープンを予定している。場所は新橋駅近くの新幹線高架下で店舗面積は、延べ床面積16坪の2階建て。船の中をイメージした内装に改装し1階をバースペースに、2階はテラス席スタイルを取り入れる。カウンターに設置するサーバーも「船の舵」をデザインしたものを使用する。席数は30席。提供するビールは、アサヒビールの子会社が製造する地ビール「隅田川ブルーイング」などを予定。佐藤さんは「キールズバーでできなかったビールへのこだわりをより強く表現する店にしたい」と話している。

KEEL'S BAR

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