汐留に新たな街路トンネル-イタリア街・高層街の往来が便利に

完成した港区画街路第4号のトンネルを前にテープカットに挑む関係者ら。

完成した港区画街路第4号のトンネルを前にテープカットに挑む関係者ら。

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 東京都は10月14日、汐留シオサイトの東西を結ぶ港区画街路第4号を開通した。同街路は第一京浜と汐留駅のある補助313号線を結ぶもの。汐留土地区画整理事業の一環として、都が2002年から着工を進めていた。

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 開通したのは、汐留シオサイト2区・3区、同5区(東新橋2丁目~1丁目)を結ぶ全長約80メートルの区間。JRの線路と交差する部分はトンネルとなった。これにより、汐留メディアタワーやツインパークスなどが並ぶ超高層街と、イタリアをテーマとした商業住宅複合地「イタリア街」が直結。利便性の向上で地区全体の活性化を目指す。

 工事にはアンダーピンニング工法など最先端の技術を投入。新幹線やJR各線を止めることなく竣工した。同時にイタリア街の街並みの景観を損なわないよう、デザインの調和も重視。素材にもアルミや花こう岩などを用い、安全性と快適性を重視した青色照明が取り付けられた。

 開通当日は一般に開放される15時を前に、トンネル西側入り口付近で式典を開催。東京都第二区画整理事務所の藤村栄一副所長は「汐留の要となる待望の施設が完成した」とあいさつ。武井雅昭港区長や愛宕警察署長、都議ら関係者10人とともにテープカットに臨んだ。

 都は、地元地権者で組織する「汐留地区街づくり連合協議会」と連携し、同開発事業を進めてきた。これは同協議会の意向を重んじ、道路照明や歩道舗装などのデザインや材料を工夫することで、高品質な街造りを実現するという取り組み。今回開通した街路もこの趣旨に沿って整備された。

 汐留地区は、徳川家康の時代に湿地帯を埋め立てて造成した土地。江戸時代には大名屋敷が並ぶ武家屋敷街だった。明治以降は貨物ターミナルとして発展。東京貨物ターミナルが完成したことにより、1986年に汐留貨物駅は廃止された。その頃より都市開発企画が進められてきた。事業の全工程終了は2011年を見込む。

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