時折小雨がちらつく曇天の中、「東京マラソン2009」が今日定刻通り開催された。新宿・都庁をスタートした3万5千人のランナーらは9時半ごろから次々と10キロ地点近くの西新橋を通過。品川で折り返し、20キロ地点となる同所を再度走り抜けた。
新橋を通るのは銀座から日比谷通りを抜け品川駅付近で折り返し、再び日比谷通りに戻り、日比谷交差点で築地方面へ向かう往復ルート。日比谷通り・西新橋の交差点には、品川方面に10キロ地点の給水所、反対側築地方面には20キロ地点の計測板と現在までの所要時間を表示する電光表示板が設置された。
選手通過に備え、新橋エリアでは8時55分から13時5分の間、日比谷通りと同通りへの進入路を全面閉鎖してコースを確保。配備した警備員・誘導員はコース全体で5千人、給水所などのボランティアスタッフは1万3千人に上った。
10キロ地点を過ぎたばかりの品川方面行き西新橋交差点では、ランナーはまだ皆余裕の表情。ドラえもんやスーパーマリオ、アンパンマン、股間に首の付いた白鳥などの着ぐるみ姿の参加者も好タイムで元気に通過していった。このほか、スーパーサイヤ人やケロロ軍曹などのヒーローや女装コスプレも見られた。中には箱でできた「チェロ」を着て走る「奏者」ならぬ走者の姿も。
「はげ頭」姿の男性は先頭グループを追う位置に付け、「かっこいい」と沿道からの歓声を浴びた。チャイナドレスで参加した男性も健闘。時々長髪のかつらをかき上げながら20キロ地点をペースダウンせず前方を死守。10時30分ごろにはお笑い芸人「猫ひろし」さんも声援を受けながら安定したスピードで同地点を駆け抜けていった。
沿道の店舗で働く店員らも、この日ばかりはほとんど目が外のランナーへ。店内の大型モニターでもマラソンの中継を流していたカフェでは、スタッフのほぼ全員が外へ出てイベントを楽しむなど、西新橋一帯はお祭りムードにあふれた。