ANA(全日本空輸、港区東新橋1)は12月1日から、日本発中国・台湾・ソウル(金浦)線、中国(大連・天津・瀋陽・青島・杭州)発日本線の全便のビジネスクラスで、新しい機内食の提供を開始した。メニューの刷新は6年ぶり。
新機内食をプロデュースしたのは、料理研究家の栗原はるみさん。開発にあたって同社がマーケティングを行った結果「ほっとする」食事にニーズがあると分析。商品の差別化を図るための外部監修が決定し、主婦を中心に絶大な人気を誇る栗原さんの協力を得た。
メニューは和食と洋食の区別をなくし、「鴨つくねバーグの小松菜添え」「牛たたきの田楽」「たけのこごはんのオムライス」「銀だらのみそ焼き」「手作りハンバーグの野菜あんかけ」「筑前煮」「すき焼き」など家庭的な味が中心。デザートには「小倉あんぱん」「白ごまプリン」「ブラマンジェ」などを用意する。また、メニューカードに栗原さんのレシピや旅のコラムを掲載したり、栗原さんデザインの「ミニタオル型おしぼり」でおつまみを包んだりなど、「持ち帰って楽しむことができる」工夫も。
同社広報室の山根恭子さんは「これまで和食、洋食という区分けで仕事をしてきたシェフにとっては、『おうちのご飯』というコンセプトは新鮮ながらこれまでの概念が通用しない食事。また、『アットランダムに盛り付けることによって、人が盛り付けているやさしさを演出』といったテーマが与えられるなど、きっちりと正確にという今までの概念からは180度違うミール作りを求められた点」と苦労を振り返りながらも、「これまでの機内食とは一味も二味も違った『機内食らしくない機内食』。より多くの方に楽しんでいただきたい」と自信を見せる。
メニューは1カ月ごとに変更していく予定。