虎ノ門ヒルズ内のホテル、アンダーズ 東京(港区虎ノ門1)51階ロビーエリアに11月27日から、クリスマスツリーが登場している。数々のペーパークラフト作品を創り出しているフランス人アーティスト、マリアンヌ・ゲリーさんが手掛ける。
ツリーは、ゲリーさんが同ホテルを訪れた際に「日本の美」に触れるとともに伝統芸術に感銘を受け、生まれたもの。武将の甲冑(かっちゅう)からインスピレーションを受け、日本の伝統を象徴する紙や、友禅彫刻を取り入れた。
紙の専門商社である竹尾の特殊印刷用紙「ファインペーパー」のヴィンテージゴールドを使い、京都の西村友禅彫刻店・西村武志さんの友禅彫刻をあしらっている。
友禅彫刻を制作するにあたり、西村さんは「一番気をつかったのは、マリアンヌさんの感性に合うかどうかという点。子どもも大人も見て笑顔になってもらえるモチーフを選んでいる。見てもらいたい部分は大小さまざまな型を使って表現したモミの木の立体感」と話す。
今後の伝統芸術の展開について「本来は着物のみに使われるこの技術を、創意工夫することでいろいろなものに発展するということを、一人でも多くの人に知ってもらいたい。このような昔からある日本の技術を世界に発信し、共有し、残していけたら」と意気込む。
ゲリーさんは、今回のコラボレーションについて「アンダーズ 東京では、無垢の木や和紙などを用いた日本の伝統芸術作品に出会った。やさしく輝く幹を覆うファインペーパーと、松の実や日本の山に住む動物の温かみのある友禅彫刻を施したツリーを飾る型紙で、この空間を思い描いたクリスマスツリーを創った」とコメント。
12月25日まで。