港区は3月19日、いわき市に向け支援物資を輸送したことを明らかにした。同区がいわき市へ物資を輸送するのは15日に続いて2度目。

水2万本を積み、いわき市へ向かうトラック（関連画像）

　いわき市は、同市の東京事務所が新橋駅前のニュー新橋ビル（新橋2）に入居していることから、毎年「新橋こいちまつり」や「みなと区民まつり」に参加したり、港区の子どもたちが夏休みにいわき市を訪問したりするなど、深い交流を続けてきた。

　2008年8月には商店街と観光の振興を図ることを目的に、港区とニュー新橋ビル商店連合会（新橋2）、いわき市といわき観光まちづくりビューローの間で「商店街友好都市との交流に関する基本協定」を締結。4者間で、イベント事業への参加協力、物産交流の支援、青少年健全育成のための交流、災害対策の支援などを行っていくことを確認した。

　今回の物資輸送は、同協定締結後初の災害支援。いわき市からの要請の下、第1陣では500ミリリットル入りミネラルウオーター1万6,000本や毛布2,000枚、組み立て式トイレ49台を5台のトラックで運んだ。19日の第2陣では、ミネラルウオーター2万本をトラック4台で運び、いわき市災害対策本部まで届けた。

　輸送に使われたトラックは、「災害時における応急対策用貨物自動車の供給に関する協定」を結んでいる東京都トラック協会港支部（東麻布）から提供されたもの。いずれもトラックは前日20時に港区役所を出発。途中、「でこぼこの道や片側1車線に規制された個所もあったが、緊急車両は通行可能だったため、低速ながら常磐道のいわき中央インターまで行くことができた」（港区役所担当者）という。到着は翌深夜1時で、港区へは朝6時ごろ帰還した。

　いわき市からの次の支援要請はまだないという。