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日本旅行の「さよなら雷鳥」ツアー、5分で完売-葬式鉄などに需要

3月11日に最終運行となる485系特急「雷鳥」。今年度は3月末のダイヤ改正の影響により名車が一斉に姿を消す年となった

3月11日に最終運行となる485系特急「雷鳥」。今年度は3月末のダイヤ改正の影響により名車が一斉に姿を消す年となった

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 日本旅行(港区新橋2)が2月10日に発売した特急「雷鳥」の最終列車乗車プラン「485系雷鳥ついに引退 さよなら雷鳥」が発売後5分で完売した。

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 ツアーは1泊2日で、3月10日7時10分金沢発の最終上り「雷鳥8号」大阪行きに乗車するプランと、翌11日17時12分大阪発の最終下り「雷鳥33号」金沢行きのプランを用意する。いずれも現地集合で、ツアー料金は1万4,300円~。車内での食事は「さよなら特急雷鳥弁当」で、オリジナル商品の「記念乗車証(硬券)」「さよなら雷鳥記念ストラップ」「雷鳥クリアファイル」が付く。

 オプションには、「優雅に雷鳥とお別れ『グリーン車プラン』」(4,000円)や、同じく11日が最終日となる特急「北近畿」の最終運転日乗車プラン(8,800円/往復)も用意。全て列車に乗り続けるだけのツアーだが、購入客は最終運行にこだわる「葬式鉄」が多く、「グリーン車プランから売れ、都合のつく限り『北近畿』も申し込む」(同社広報担当の矢嶋敏朗さん)という。

 同社の鉄道ツアーを企画するのは、自身も「乗り鉄」を自称する同社西日本営業本部の玉川淳さん。「乗り物オタク」が多いという同社社員の中でも群を抜く鉄道マニアで、「鉄ちゃんの心をつかむのがうまい」と矢嶋さん。玉川さんが企画するツアーの大半が数分で完売する。「近年こうした最終運行に乗車する客層が大きく変化しており、半数はファミリー鉄や鉄子と一般男子のカップル、昔を懐かしむ年配の単独女性など。鉄道が観光資源になっている」

 雷鳥は赤とクリーム色の通称「国鉄特急色」で親しまれ、481系・485 系で運行された西日本地区の「名列車」。デビューは1964(昭和39)年。富山電化完成に合わせ、初の特急形交直流電車481 系を利用した列車として大阪~富山間に登場した。1978(昭和53)年には16 往復を走行するなど北陸本線の看板特急として活躍。JR発足後は、新型車両681系・683 系による特急「サンダーバード」の増発により次第に運行を削減。昨年3 月のダイヤ改正以降は大阪~金沢間の1 往復のみとなっていた。

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